2-1-(3)研究の構成毎に見る業務内容
- ア.重点特別研究プロジェクト
重点特別研究プロジェクトについて、別紙2の内容で研究を行う。 - イ.政策対応型調査・研究
政策対応型調査・研究について、循環型社会形成推進・廃棄物研究センター及び化学物質環境リスク研究センターを設置し、別紙3の内容で調査・研究を行う。 - ウ.基盤的調査研究
重点研究分野に係る研究を推進するとともに、長期的な視点に立って、環境研究の基盤となる研究及び研究所の研究能力の維持向上を図るための創造的、先導的な調査・研究を行う。
独創的・競争的な研究活動を促すとともに、将来の重点特別研究プロジェクト等に発展させるべき研究を奨励すること等のため、所内の公募と評価に基づき運営する所内公募研究制度に基づき、奨励研究14課題、特別研究6課題を目途に推進を図る。 - エ.知的研究基盤の整備
環境研究基盤技術ラボラトリー及び地球環境研究センターにおいて、別紙4の内容で知的研究基盤の整備を行うとともに、研究所外への提供について検討を行う。
13年度計画の位置づけ
中期計画に位置づけられた研究の全体構成は、資料31のとおりである。平成13年度は5ヶ年の中期計画の初年度であり、新たな研究組織や研究プロジェクト等の立ち上げを行うとともに、研究業務遂行に係る新たな制度を確立し始動させる。
業務の実績
ア.重点特別研究プロジェクト
- 次の6つのプロジェクトグループを設置し、年度計画に記載した方向での研究を実施した。
- 地球温暖化の影響評価と対策効果
- 成層圏オゾン層変動のモニタリングと機構解明
- 内分泌かく乱化学物質及びダイオキシン類のリスク評価と管理
- 生物多様性の減少機構の解明と保存
- 東アジアの流域圏における生態系機能のモデル化と持続可能な環境管理
- 大気中微小粒子状物質(PM2.5)・ディーゼル排気粒子(DEP)等の大気中粒子状物質の動態解明と影響評価
- 各プロジェクトグループは、重点的に配分された運営費交付金を核に競争的資金、業務受託費などを確保しつつ研究を実施した。
- 各プロジェクトの研究は、平成13年4月の外部研究評価委員会による研究計画全体の事前評価(助言)における委員コメントを踏まえつつ実施した。また、13年度の研究成果について平成14年4月の同委員会において年度評価(助言)を受け、14年度の研究実施に反映することとした。(資料32)
(注)研究評価制度の詳細については、(4)で記述する。
イ.政策対応型調査研究
- 政策対応型調査研究を実施する組織として、循環型社会形成推進・廃棄物研究センター及び化学物質環境リスク研究センターを設置し、年度計画に記載した方向で次の研究を実施した。
- 循環型社会形成推進・廃棄物対策に関する調査・研究
- 化学物質環境リスクに関する調査・研究
- 両センターは、重点的に配分された運営費交付金を核に競争的資金、業務受託費などを確保しつつ研究を実施した。
- 各調査研究は、平成13年4月の外部研究評価委員会による研究計画全体についての事前評価(助言)における委員コメントを踏まえつつ実施した。また、13年度の研究成果について平成14年4月の同委員会において年度評価(助言)を受け、14年度の研究実施に反映することとした。(資料33)
ウ.基盤的研究
- 基盤的研究としては、ア、イ、エを除いて重点研究分野として計画した広範囲な研究課題が網羅されており、経常研究費による小規模な基礎研究から、競争的資金によるプロジェクト型の研究まで様々な研究を実施した。なお、基盤的研究としては、重点研究分野に明記されていない独創的な研究にも数多く取り組んだ。
- 基盤的研究についても、競争的所内環境を醸成する観点から、従前の制度も踏まえつつ、「奨励研究」及び「特別研究」からなる所内公募制度を設け、平成13年度においては奨励研究14課題、特別研究6課題を実施した。(資料34)
| 公募研究の種類 | 対象となる研究 |
|---|---|
| 奨励研究 | 対象となる研究
|
| 特別研究 | 対象となる研究
|
- 平成13年度奨励研究の研究論文の一つがNature誌に掲載される成果が生まれた。
- 平成14年3月の内部評価委員会において、平成13年度奨励研究(終了時)及び特別研究(年度毎)の評価を行い、研究の方向についての助言を行った。
なお、極めて高い評価が得られた奨励研究1課題について、後述の表彰制度に基づき、課題代表者を表彰するとともに、平成14年度に研究奨励金の配分を行った。 - 平成13年12月の外部研究評価委員会において、平成12年度終了の特別研究等の5課題について事後評価を実施した(資料35)。なお、極めて高い評価が得られた3課題について、上記と同じく課題代表者を表彰するとともに、平成14年度に研究奨励金の配分を行った。
エ.知的研究基盤の整備
- 知的研究基盤を整備する組織として、環境研究基盤技術ラボラトリー及び地球環境研究センターを設置し、年度計画に記載した方向で知的研究基盤の整備を行った。(資料36)
- 環境標準試料等の有償分譲規程を整備し、環境標準試料及び微生物保存株の所外への提供を開始した。13年度においては、環境標準試料62試料及び微生物株 575株の分譲を行った。
- 平成14年度から開始される環境試料の長期保存のための環境試料タイムカプセル化事業の事業計画を検討した。
- 地球規模での精緻で体系的かつ継続的な地球環境モニタリングを行い、ここから得られる多様な観測データを広範囲のユーザーに提供するためのデータベースの構築と運用を行った。
関連資料
- このリンクはPDFデータにリンクします(資料31)研究の全体構成 [PDF:12KB]
- このリンクはPDFデータにリンクします(資料32)重点特別研究プロジェクトの研究実施状況 [PDF:88KB]
- このリンクはPDFデータにリンクします(資料33)政策対応型調査・研究の研究実施状況 [PDF:48KB]
- このリンクはPDFデータにリンクします(資料34)所内公募研究の実施状況 [PDF:16KB]
- このリンクはPDFデータにリンクします(資料35)平成12年度終了特別研究の評価状況 [PDF:40KB]
- このリンクはPDFデータにリンクします(資料36)知的研究基盤の整備の実施状況 [PDF:24KB]
自己評価と今後の対応
1.重点特別研究プロジェクト及び政策対応型調査研究
平成13年度は独立行政法人となって最初の年であり、新しい組織体制の始動、新しい研究棟の立ち上げ、研究プロジェクト等の立ち上げなどにかなりの労力を向けざるを得なかった。13年度研究成果の評価の結果はプロジェクト毎に様々であり、研究の進展に差異が認められるが、新たな体制の下での業務処理に多くの労力を割かざるを得なかった点を考慮すると、総合的にはほぼ所期の成果を得ることができた。
14年度においては、外部研究評価委員会等の年度評価で各委員から出されたコメントを踏まえつつ、一層の研究の進展を図る。なお、14年度終了時には、重点特別研究プロジェクト及び政策対応型調査・研究の中間評価が予定されている。
2.基盤的研究
所内公募研究のうち奨励研究については、従来からあった制度を競争的な制度に改めたところであるが、Nature掲載の論文につながった課題や競争的資金の獲得につながった課題が出るなどの大きな成果も得られた。
3年を一応の単位とする特別研究は、内部研究評価の結果では、それなりの進展が見られた。重点特別研究プロジェクトや政策対応型調査・研究だけでは十分カバーできない緊急的政策課題や基盤的あるいは先見性が必要とされる研究については、迅速・適切に対応している。
若手研究者の育成、先進先導的な研究の発掘・育成、所内の競争的環境の醸成とともに、環境研の特色である様々な分野の研究者が参加するプロジェクトの形成のために、所内公募研究制度を活用していく。
3.知的研究基盤
環境研究基盤技術ラボラトリーでは、環境試料の長期保存や絶滅危惧生物の細胞等の保存を行う環境試料タイムカプセル化事業の立ち上げ準備を進めた。地球環境研究センターでは、Asia Fluxネットワーク事務局の開設など国際支援基盤の強化が図られた。今後、13年度の業務実施状況について内部評価で出された意見を踏まえつつ、業務の一層の進展を図る。
なお、平成13年度業務実績については、研究プロジェクトとは性格が異なることから内部ヒアリングにとどめたが、14年度までの業務実績については、重点特別研究プロジェクト等とともに、外部研究評価委員会において中間評価を受けることを検討している。
