同時イオン入射システム


    固体負イオン源には逐次入射系が接続していましたが、気体負イオン源には同時入射システムが接続しています。これは、質量の違う3つの炭素同位体ビームを同時に加速器に入射することができます。したがって、高速にビームを切り替えることでイオン源の変化を最小限に押さえている逐次入射系よりもさらに安定した同位体比の測定が可能です。このシステムでは、重さの異なる3種類の同位体ビームを一端分離したのち、ビーム強度が圧倒的に大きい12Cをのみを時間的に分割することで1/100にして、再び3種類のビームを同じ軌道へと統合し、同時に加速器に入射します。この入射系ではスパッタリングでの不安定性を除去できるので、逐次入射系よりも高精度な測定が可能になると期待されます。

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