活動記録

2024年11月30日 筑波大学 つくば生き物多様性フェスタに出展しました 

筑波大学で開催された「つくば生き物多様性フェスタ」には、つくば生き物緑地ネットワークに参加する機関・組織の多くが出展しました。筑波大学構内の緑地ツアーやシンポジウムも開催され、250人以上の来場者で賑わいました。          

つくば生きもの緑地ネットワークでは、理念・活動紹介のポスター展示のほか、国立環境研の取り組みとして、自動撮影カメラを活用した共同モニタリングイニシアチブ「スナップショット・ジャパン」の取り組みも紹介しました(写真上)。

企業や研究機関が生物多様性保全の取組を紹介するポスター展示では多くの関係者が意見交換を行い、市民団体による、標本などの実物展示は子どもたちにも生きものの魅了を伝えるものでした。

写真下の洞峰公園SDGsの会の展示では、洞峰沼の土から撒き出した藻類の紹介を高校生たちが熱心に行っており、フェスタの多様な展示をさらに魅力的なものにしていました。

つくば市では、令和6年度末の策定を目指し、生物多様性地域戦略の準備が進められています。この戦略を通じて、地域の生き物や緑地の保全活動がさらに盛り上がることを期待しています。

筑波大学 つくば生き物多様性フェスタ

日本の陸上動物を対象としたカメラトラップ共同モニタリングイニシアチブ「スナップショット・ジャパン」

つくば市生物多様性地域戦略

視察 視察

2024年10月15日 葛城大規模緑地見学会を行いました 

つくば生きもの緑地ネットワークは、研究学園駅近くにある葛城大規模緑地で緑地見学会を開催しました。ネットワークに参加する研究機関や企業、NPOの参加者17名が、つくば環境フォーラムの方々の案内で、草原や林、湿地など、多様な自然環境を巡りました。

葛城地区大規模緑地(葛城の森)は、開発が進むつくば市において、里山として人々に利用されてきた自然が残る貴重な場所です。 茨城県の設置した「葛城里山クラブ」が、「美しい里山景観の復活」「生物多様性の保全」「自然とのふれあいの場の創出」を目標として、 その実現に向けた活動を行っています。現在、NPO法人つくば環境フォーラムが葛城里山クラブの事務局を委託されています。

見学会では、葛城フォレスター(葛城大規模緑地の維持管理活動を行う有償ボランティア)の皆さんによる草刈り作業の様子も見学することができ、緑地の管理手法や地域との連携の重要性について学ぶ機会となりました。

視察

2024年9月19日 土木研究所/国土技術政策総合研究所への視察と意見交換を行いました 

つくば市内で隣接する土木研究所と国土技術政策総合研究所の構内緑地を、緑地ネットワーク活動の一環として見学しました。広大な敷地内では希少植物の移植実験など貴重な取り組みが進められており、今後の市内緑地保全にも役立つ知見を得ることができました。

見学後の意見交換では、生態系保全や自然再生に関する情報や課題を共有し、特に湿地性の植物の絶滅リスクが高い中で、遊水地の再生などの自然再生事業の重要性などが話題となりました。省庁をまたいだネイチャーポジティブに向けた取り組みの重要性を再認識する場となりました。

視察 視察

2024年7月24日 応用地質株式会社さんと意見交換を行いました 

夏真っ盛りの国立環境研究所の自然共生サイトに、2024年3月に新たに自然共生サイトの認定を受けた応用地質株式会社が視察に訪れました。まずは里地の特徴を残す草花や、草刈り頻度などの管理方法を紹介しつつ緑地を見学。構内の草刈りでは、希少な植物はマーキングするなどして刈り残しています。刈り残されたヤマユリがちょうど見頃でした(写真下)。

その後の意見交換では、植物相への土地利用履歴の影響や、植栽や植生再生を行う際の遺伝的な地域性への配慮が話題に上りました。また、応用地質株式会社からは、自社の認定経験を活かし、自然共生サイト認定を目指す企業等をサポートする事業を展開していることが紹介されました。

応用地質株式会社が認定されたことにより、つくば市内の自然共生サイトが合計4カ所となりました。今後も認定の輪が広がることを期待します。

2024.3.18 応用地質株式会社プレスリリース
当社つくばオフィス内の緑地が環境省より「自然共生サイト」に認定されました

視察 視察

2024年6月26日 つくば生きもの緑地ネットワーク意見交換会を開催しました

国立環境研究所にて「つくばの緑地の過去・現在・未来」をテーマに、つくば生きもの緑地ネットワークの意見交換会を開催しました。この会には、ネットワークに参加しているつくば市内の大学・研究所が6機関、企業・行政が3機関、NPOなど5機関、合計39名の方々がご参加くださいました。

講演では、農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)、森林総合研究所、筑波大学の研究者らが話題提供を行い、つくばの緑地に関する過去・未来や外来種の現状など、最新の知見を共有しました。

その後、意見交換として「つくばの自然の保全と再生、主流化に何が必要か」をテーマに、現状の課題や連携の可能性などについて活発な議論が展開されました。

会議後には、希望者を対象に国立環境研究所構内にある自然共生サイトの散策も行いました。認定された緑地をはじめて訪れたという方も多く、希少な草原性の植生や保全活動の取り組みについて耳を傾けていました。

今回の意見交換会を通じて、ネットワークの交流が深まるとともに、新たな繋がりも生まれました。今後もこのような機会を通じて、保全活動を進めていらっしゃる方々のよいハブになれたらと思います。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。

セミナーの様子 緑地見学

2024年6月24日/7月17日 外来種「ワルナスビ」の駆除をおこないました 

国立環境研究所の構内緑地等小委員会では、今年も職員の協力を募り外来種「ワルナスビ(Solanum carolinense)」の駆除作業を行いました。

ワルナスビは、北アメリカ原産の外来植物で、日本をはじめ世界中に帰化しています。その名の通りナス科の植物で、茄子やジャガイモに似た花と小さな黄色い実をつけますが、草全体が有毒なため食べることはできません。また、固く鋭いトゲがあります。地下茎でも増殖し、切れた地下茎の断片からも再生する非常に強い繁殖力を持つため、駆除が難しいことで知られています。

今回の作業では、植生保全優先区域内での侵入範囲縮小を目指して、なるべく根元から引き抜く作業を行いました。トゲ対策として革手袋も着用!

一度抜いただけでは、残った地下茎からまたすぐ再生してきますので、今後も定期的な駆除と監視を続けていきます。

わるなすび 駆除のようす

2024年6月14日 自然共生サイト同士で情報交換を行っています 

国立環境研究所の自然共生サイトに認定された構内緑地に、同じく自然共生サイトに認定された戸田建設が視察に訪れました。この視察では、里地の特徴を残す草花の紹介や草刈り頻度など管理方法についての情報共有、お互いのサイトを活用した地域種苗の可能性についても話し合いました。

写真は、生物多様性保全計画研究室の岡本遼太郎さんから、構内に設置された音声による環境モニタリング装置の説明を受けている様子です。鳥や虫の鳴き声など環境の変化を音声データとして収集・分析することで、生態系の状態を通年でモニタリングすることを目指しています。

自然共生サイト同士の情報交換を通じて、新たなアイデアや連携の可能性を感じます。

子どもの森

2024年6月9日日本テレビ「所さんの目がテン!」で、つくばこどもの森保育園が自然共生サイトとして紹介されました

つくば生きもの緑地ネットワークメンバーの「つくばこどもの森保育園」では、原体験を通じた環境教育の場として樹木医等の専門家と共に多様な生き物の住処を維持管理する園庭ビオトープ0.22ヘクタールが自然共生サイトに認定されています。

同じく茨城県内の自然共生サイトを持つテレビ朝日「所さんの目がテン!」(6月9日放送)で、つくばこどもの森保育園の取り組みが紹介されました。

日本テレビ 所さんの目がテン!

2023.10.25 国立環境研究所プレスリリース
つくば地域初の自然共生サイト 国立環境研究所とつくばこどもの森保育園が認定に

子どもの森

2024年6月9日つくば市主催の「洞峰公園市営化スターティングイベント」に協力しました

茨城県からつくば市に移管された洞峰公園で、つくば市主催の「洞峰公園市営化スターティングイベント」が開催されました。

公園の魅力や今後の方向性について深く考えるパネルディスカッションには、つくば生きもの緑地ネットワークのメンバーである国立環境研究所の石濱史子主幹研究員や園庭研究所の石田佳織氏が登壇し、専門的な視点から洞峰公園の自然環境とその保全、環境教育の望ましいありかたについてコメントを行いました。

また、「公園の生き物探検」では、石濱研究員、洞峰生きものSDGsの会の皆さん、筑波大学の上條隆志教授といったネットワークメンバーがガイドを務め、参加者からは「説明してもらって初めて様々な生き物がいることを知ることができた」といった嬉しい声が聞かれました。

2024.06.9 つくば市
洞峰公園市営化スターティングイベント「洞峰公園とこれから」
2024.06.11 毎日新聞
市営洞峰公園のあり方を考えて 園内歩くイベント つくば/茨城

洞峰公園 洞峰公園

2024年5月23日筑波大学構内緑地見学会

筑波大学の田中健太先生、上條隆志先生のガイドで、筑波大学構内の緑地見学を行いました。生きもの緑地ネットワークのメンバー35名が参加する大見学会となりました。筑波大学から15名、国立環境研究所をはじめ市内の5研究機関から9名、民間企業1名、環境NPOほか10名が参加しました。群生するツリガネニンジンなど、残された里地の植生を見学しつつ、各々のサイト管理の方法について意見交換やアドバイスを交わしました。

ツリガネニンジン(リンク:筑波大学山岳科学センター)

こどもの森保育園視察IMG こどもの森保育園視察IMG

2024年5月22日環境省発信のエコ・マガジンに掲載されました

環境省発信のエコ・マガジン「ecojin(エコジン)」に国立環境研究所の自然共生サイトとつくば生きもの緑地ネットワークの活動が取り上げられました。

環境省ecojinについてはこちらから

こどもの森保育園視察IMG

2024年5月14日洞峰公園緑地見学会

洞峰いきものSDGsの会 代表の木下美弥さんのガイドで、生きもの緑地ネットワークのみなさんと洞峰公園の見学会を行いました。 公園のヘリに残った里地の植生、中央の池の奥に広がるヨシ原やカイツブリの親子の観察などを行いました。公称4000本もの樹木からなる樹林と沼、ヨシ原、草原と多様な景観があってこそ、多くの鳥類を見ることができます。

洞峰いきものSDGsの会についてはこちらから

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2024年5月17日自然共生サイト「つくば生きもの緑地in国立環境研究所」職員向け観察会

ゴールデンウイークも過ぎ、国立環境研究所の自然共生サイトに今年も絶滅危惧種のキンランが咲きました。構内緑地の生きものの魅力と保全の取り組みを職員にも広く理解してもらうため、構内緑地管理等小委員会がお昼休みにミニツアーを企画しています。

緑地保護の観点から、ミニツアーの参加人数は20人までとしています。保全の背景にある国際目標や国のしくみをより多くの職員に知ってもらうため、別日にはオンラインセミナーも開催しました。

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2024年4月28日里地管理で伐採したシラカシを炭にしました

国立環境研究所の自然共生サイト「つくば生きもの緑地in国立環境研究所」では、緑地管理のために密になり過ぎたシラカシの木を間引いています。今回は、脱炭素にも配慮し、そのシラカシ材から炭を焼いていただきました。写真は窯から焼きあがった炭を取り出している様子です。

処分すればゴミですが、ヒトと自然が折り合いを付けて暮らしていた里山では、こういったアップサイクルが普通のことだったのだろうと感じます。

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2024年3月1日二ホンアカガエル横断注意!

「ニホンアカガエル」は、普段は林で生活していて、産卵の時期にだけ浅い水辺に移動し卵を産みます。昔は冬に水を張った田んぼでたくさん見られる種でしたが、近年では冬季の乾田が一般的になり、その姿がなかなか見られなくなっています。

国立環境研究所の「秋津の池」は、水位管理により浅い水辺が残っているため、毎年2~3月にアカガエルの産卵が見られます。林から道路を渡って池に向かうカエルのために看板を設置しました。アカガエルも皆さんも、どうぞお気を付けて。

写真は西廣淳さんのXからお借りしました

アカガエル

2023年12月2日【ネイチャー・ポジティブを地域にどう落とし込むか?~生物多様性地域戦略と多様なパートナーの参加~】が開催されました

「野生生物と社会」学会第28回大会公開シンポジウム【ネイチャー・ポジティブを地域にどう落とし込むか?~生物多様性地域戦略と多様なパートナーの参加~】が開催され、国立環境研究所の石濱 史子主幹研究員が自然共生サイトに関する講演を行いました。また、つくば環境フォーラム、金田台の生態系を守る会、洞峰いきものSDGsの会など、つくば地域で活動されているNPOのみなさんの活動紹介があり、パネルディスカッションでは自然生態系の回復を目指すための課題感が共有されました。

2023.12.2
「野生生物と社会」学会第28回大会公開シンポジウム【ネイチャー・ポジティブを地域にどう落とし込むか?~生物多様性地域戦略と多様なパートナーの参加~】(PDF)

こどもの森保育園視察IMG

2023年12月1日自然共生サイトの視察受入れが続ています

国立環境研究所では自然共生サイトに認定されて以降、登録を検討されている企業や行政から視察のご要望をいただき所内の認定地をご案内しています。研究者が主体で対応しているため、すべてのご要望にはお答えできなく恐縮ですが、自然共生サイト認定の盛りあがりを感じます。(一般公開はしておりません)

視察のご相談はこちらから

こどもの森保育園視察IMG

2023年11月28日戸田建設さんの自然共生サイト「つくば再生の里」を視察しました

第一期の自然共生サイトに認定されたつくば市内の3つのサイトの1つである、戸田建設筑波技術研究所内のビオトープ「つくば再生の里」を視察しました。ビオトープは、つくば地域に生育していた希少種を含む在来種を移植・育成して造成され、多くの昆虫や鳥類の飛来がみられるそうです。(一般公開はしておりません)

2023.12.7
【戸田建設】筑波技術研究所が「自然共生サイト」認定、「日本経済新聞社賞」を受賞

こどもの森保育園視察IMG

2023年10月25日つくば地域初の自然共生サイトに国立環境研究所とつくばこどもの森保育園が認定されました

国立環境研究所(茨城県つくば市小野川)とつくばこどもの森保育園(茨城県つくば市沼崎)は、環境省の新たな取り組み「自然共生サイト」に申請し、2023年10月25日に、つくば地域で最初の認定地となりました。つくば市内では他に1ヶ所、合計3ヶ所が初回認定されました。

2023.10.25
【プレスリリース】つくば地域初の自然共生サイト  国立環境研究所とつくばこどもの森保育園が認定に
こどもの森保育園視察IMG こどもの森保育園視察IMG

2023年7月22日国立環境研究所「夏の大公開」で構内緑地紹介を行いました

国立環境研究所の施設公開に合わせて「“生きもの緑地”に自然観察に出かけよう!」と題した構内ツアーを行いました。参加した子どもたちは、構内の自然共生サイト登録予定地を植物や昆虫の専門家と共に周り、草地に咲く花や昆虫を見つけては歓声をあげていました。

2023.7.22
国立環境研究所 夏の大公開 2023特設サイト
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2023年7月10日つくばこどもの森保育園で自然共生サイト申請区域の見学を行いました

環境省の自然共生サイトに登録申請中の「つくばこどもの森保育園」園庭見学を行いました。つくば市の環境保全課の方も同行されました。危険な生きものについて十分な情報を伝えるなど安全に配慮しつつ、体験を通して自然の魅力と上手な関わり方を伝える工夫が凝らされているのが印象的でした。

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2023年7月20日国立環境研で緑地見学を行いました

国立環境研の構内緑地でつくばこどもの森保育園とつくば市の環境保全課の視察が行われました。国環研構内では、つくば市の生物多様性地域戦略策定のための調査が筑波大学と共同で行われており、昆虫相調査のためのトラップが設置されています(写真左テント)。

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2023年6月23日高エネルギー加速器研究機構の構内緑地見学を行いました

高エネルギー加速器研究機構の構内緑地は、文化庁の「ふるさと文化財の森」に設定されている茅場があることで知られています。 この日は茨城県レッドリストで絶滅危惧II類となっているコカモメヅルの開花を見ることができました。

森林総研緑地見学2 森林総研セミナー

2023年6月7日森林総合研究所でOECMについての意見交換と樹木園見学を行いました

OECMおよび環境省の自然共生サイト制度について意見交換を行い、活発な意見や質問が交わされました。森林総研の樹木園は一部が一般に公開されています。

森林総研緑地見学2 森林総研セミナー