(独) 国立環境研究所 侵入生物データベース Japanese | English
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スクミリンゴガイ

基本・侵入情報 参考資料リスト
基本情報
和名 スクミリンゴガイ, ジャンボタニシ (写真なし)
分類群 軟体動物門 腹足綱 盤足目 リンゴガイ科
(Ampullariidae, Architaenioglossa, Gastropoda, Mollusca)
学名 Pomacea canaliculata
英名等 Apple snail
自然分布 南米
形態 殻高5cm以上になる大型の巻き貝.最大で8cmほどになる.殻の形状はタニシ様で,赤褐色の帯が10-15本ある.殻の螺層の縫合がくぼんだ溝状になる.
生息環境 淡水性.水田など.
温度選好性:低温耐性は低く,0℃で25日,-6℃で24時間以内に死亡.冬季は土に潜る.
繁殖生態 雌雄異体.雌貝が夜間水上に出て植物体や水路壁に鮮紅色の卵塊を生む.1卵塊に200~300卵程度で,産卵頻度は3~4日に一度.約10日で孵化し,2ヶ月程度で成熟する.
繁殖期:特に無い.沖縄では1-2月を除いて通年繁殖.
生態的特性 鰓と肺様器官を持ち,水中では鰓呼吸,空気中では肺呼吸する.雨の日などは畦も横断する.乾燥した条件では口蓋を閉じて代謝を下げ,長期間生存する.
侵入情報
国内移入分布 関東以南 国内分布図
※必ずしも色が塗られた地域全体に分布するわけではありません
移入元 台湾から導入
侵入経路 食用.農民の副業として養殖された.
侵入年代 1981年
影響 稲,レンコン,イグサなどの農作物を食害.特に九州などでの被害が深刻.
影響を受ける生物:稲,レンコン,ミズイモ,イグサなど
法的扱い リンゴガイ科は検疫有害動物(植物防疫法).指定外来種(滋賀県では飼育禁止.ふるさと滋賀の野生動植物との共生に関する条例).公表移入種(愛知県では放逐禁止.自然環境の保全及び緑化の推進に関する条例).
防除方法 水田の取水口に網を設置することで分布拡大を防止・低減できる.苗の水田への移植時期を早める,稚苗でなく中苗~成苗を移植する,水深の管理,冬季の耕起,農薬(石灰窒素,IBP粒剤,カルタップ粒剤,ベンスルタップ粒剤,エチルチオメトン・チオシクラム粒剤),天敵導入(餌付けしたアヒル・スッポン),銅資材による産卵防止(銅網・銅テープなど)など.
問題点等 雑草防除を目的に,本種が水田に放逐されることがある.
海外移入分布 東南アジア,大陸中国,台湾,韓国,ハワイなど
備考
要注意外来生物(外来生物法).世界の侵略的外来種ワースト100,日本の侵略的外来種ワースト100
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