ティオドラ・E・コルボーン博士及びカールヘンリク・ロベール博士による
国立環境研究所訪問記念講演について(お知らせ)



平成12年10月5日(木)
環境庁国立環境研究所
主任研究企画官     高木 宏明(0298-50-2302)
(担当)国際室       広兼 克憲(0298-50-2308)




2000年10月30日(月) 午後、国立環境研究所大山ホールにおいて、ティオドラ・E・コルボーン博士及びカールヘンリク・ロベール博士による国立環境研究所訪問記念講演(公開)を開催いたします。

1.講演者
 
○ティオドラ・E・コルボーン博士(米国:「奪われし未来」をダマノスキ女史らと共著)
○カールヘンリク・ロベール博士(スウェーデン:国際NGO「ナチュラルステップ」創始者)
 
 
2.日時・場所
 
日 時:2000年10月30日(月) 15:15−16:45
場 所:国立環境研究所大山ホール(つくば市小野川16-2)
 
○各講演者につき講演25分、質疑応答・意見交換20分:いずれも英語で行います。
○通訳はございませんので御承知おきください。
 
 
3.参加申し込み方法
 FAX、はがき又はE-mailに、以下の@〜Cを明記の上、下記担当(国立環境研究所国際室 広兼)までご送付下さい。締め切りは10月23日(月)必着とさせていただきます。なお、会場の都合上、多数応募の場合には先着順とさせていただきますので御了承下さい。
 
 @御住所・御電話、A御氏名、B御職業(勤務先)、C御連絡先(FAX又はE-mailアドレス) 
 
  担 当:
 
  国立環境研究所国際室 広兼
 
  参加申し込み送付先:
 
  FAX:   0298-51-2854
  E-mail:  hirokane@nies.go.jp
 
  〒305-0053 つくば市小野川16-2
  TEL: 0298-50-2308


(参考) 講演者の御紹介
 
1)ティオドラ・E・コルボーン博士(米国)
 
 自然界における食物連鎖を経て濃縮されるある種の合成化学物質が、野生生物およびヒトに対し内分泌系撹乱の視点から、発育・生存・生殖に危機的な影響を及ぼしていることを系統的な調査により明確にし、その危険性を警告しました。そして、内分泌攪乱化学物質(環境ホルモン)の学際的な調査・研究体制の構築と地球規模の規制の必要性を世界に訴えました。
 1996年にはベストセラーとなり話題を呼んだ「奪われし未来」("Our Stolen Future")を共著で出版し、地球上に広がった多様な残留性合成化学物質が食物連鎖により濃縮されて体内に取り込まれ、野生生物およびヒトの内分泌系の作用を撹乱して性発達から行動・知性・免疫系の働きに異常をもたらし、次世代に悪影響を遺す経緯をわかり易く述べました。
 
2)カールヘンリク・ロベール博士(スウェーデン)
 
 癌の研究者で専門医でもある博士は、人間や生物の細胞は昔と変わらないにもかかわらず、細胞を取り巻く環境は悪化の一途をたどっていることに危機感を持ち、環境の悪化を回避するには自然界の循環の摂理に従い、自然が処理できる範囲内で資源を消費する社会、即ち持続可能な循環型社会を実現させることが必要だと考えました。
 そして、一流の科学者達との対話と議論を通じて「持続可能な社会に到達するために私達は何をすべきか?」という命題に対する一つの指針をまとめることに成功しました。その指針に掲げられた理念は、博士自ら創設した国際的NGOである「ナチュラル・ステップ」の活動を通じて、スウェーデン国内のみならず多くの国に普及し、企業の環境経営戦略や自治体、政府などの環境政策の企画立案に対して大きく貢献しています。
 
 
 なお、両氏は、財団法人旭硝子財団の地球環境国際賞「ブループラネット賞」(地球環境保全に関して科学技術面で著しい貢献があった個人等に毎年贈られるもの)の本年度受賞者として、今般、来日されるものです。