持続可能性連環指標体系に基づいたヘッドライン指標を最初に公表したのは2016年8月です。このとき、漸進的アプローチを採用することとしました。つまり、徐々に更新・改善を図っていくことにしました。
この理由の一つには、持続可能な発展の指標は、多岐に渡る分野をカバーする必要があり、異なる専門知識が求められるということがあります。特に、連環指標のような社会全体のメカニズムに着目して指標の選定とモニタリングを行おうとする場合、そのようなメカニズムによる深い理解が必要です。少人数の研究グループだけでは、十分な専門性を確保できません。二つ目の理由としては、指標選定においては、日本の持続可能な社会に向けた状況を知りたい方々のニーズをきちんと取り入れるべきということがあります。100%のものでなくても、指標を提示することで、様々なフィードバックを得て、最終的には、国民のニーズ・関心に合致しつつ、専門的にも妥当な指標が選定できればと考えています。さらに、第三の理由として、適切な指標が開発されていない、あるいは長期にわたって統計等で把握されていないことを明示することで、より適切な指標の開発や指標データの整備につながればよいと考えたためです。
2021年8月に第2.0版に更新し、指標項目の変更を行いました。それでも、モニタリングしたい指標項目と、近年のデータが利用できる指標項目とに乖離があることは否めません。また、本ページの指標の三色は変化量に着目した相対的な状況改善を評価しています。本来あるべき状態に近いのか遠いのかという絶対的な評価はしていません。この点については、現在開発中の次の指標体系で改める予定です。
指標選定に関する要望等がございましたら、こちらの問い合わせ先にお願いいたします。いただいた意見は全て読ませていただき、今後の指標選定・追加の参考にさせていただきます。