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そもそもみんなが大気汚染というものに注意をはらうようになったのは、イギリスで工場や一般家庭で石炭を燃(も)やすことにより、煙(けむり)に含(ふく)まれて放出(ほうしゅつ)される二酸化硫黄(にさんかいおう)(亜硫酸(ありゅうさん)ガスともいう)が体に悪いということが知られるようになってからです。
1952年の12月ロンドンではこのガスと霧が原因(げんいん)と見られる大気汚染(スモッグ)によって4日間で4000人もの人が亡くなったといわれています。このような二酸化硫黄や、さらにそれが大気中で変化してできる硫酸(りゅうさん)のミスト(細かい霧状の物質(ぶっしつ))は、日本でも大工業地帯のまわりで大きな問題になり、地名をつけて○○ゼンソクとよばれるいわゆる公害病が人々の健康に悪い影響(えいきょう)をおよぼしました。この二酸化硫黄は三宅島の噴火(ふんか)でも問題になりましたね。高い濃度(のうど)のガスが出て、長い間島に人が住めなくなるほどでした。これなどは自然の大気汚染といえるかもしれません。
先進諸国(せんしんしょこく)では二酸化硫黄をたくさん出すような燃料はあまり使われなくなったのですが、発展途上国ではまだまだ石炭をたくさん使っており、そこから排出(はいしゅつ)される二酸化硫黄は大きな問題となっています。このほかにも、森林火災(しんりんかさい)や野焼きなどによる煙や目に見えない細かな粒状の物質(エアロゾルとよぶ)なども問題です。
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