(独) 国立環境研究所 侵入生物データベース Japanese | English
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オオカナダモ

基本・侵入情報 参考資料リスト
基本情報
和名 オオカナダモ, アナカリス

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オオカナダモ
分類群 維管束植物 単子葉植物 トチカガミ科
(Hydrocharitaceae, Alismatales, Liliopsida, Magnoliophyta)
学名 Egeria densa
英名等 Brazilian elodea, Egeria, Anacharis
自然分布 アルゼンチン
形態 淡水性の沈水植物.多年草.茎はやや八角円筒形で柔軟,太さ2~3mm,草丈1m余りに達する.茎下方の節部から泥中に白色糸状の水根をまばらに出し,茎の途中から枝を出す.葉は3~6枚輪生.茎に密につき,各輪生葉は左右にややねじれる.葉は鮮緑色で広線形,中央脈は顕著,長さ1.5~3cm,幅3~6mm,上半縁に鋸歯があり,先がとがる.雄花は葉笨に3個前後で長さ3~5cmの花柄を開花時に伸ばす.がく片3個で淡緑色,花弁3個で白色膜質で基部内側は黄色・倒広楕円形・長さ9~11mm・幅7~8mm,雄ずい9個.
クロモ(日本在来種)とは,葉が明色・大型で左右によじれること,雄花が葉笨に2~4個つき(クロモは1個),花柄があり,雄ずいが9本あること(クロモは3本)で識別可能.コカナダモ(外来種)とは,葉が明色・大型であること,雄花が葉笨に2~4個つき(コカナダモは1個),花柄があることで識別可能.
生息環境 湖沼,溜池,河川,水路
温度選好性:温帯
繁殖生態 繁殖期:5~10月
雌雄異株.日本では雄株のみ,殖芽,茎葉切片により繁殖
生態的特性 日当たりの良い浅い停滞水域を好む.低温,アルカリ性に耐え,無機養分の吸収力が強く水質汚濁に強い.
侵入情報
国内移入分布 本州,四国,九州,八丈島(伊豆諸島) 国内分布図
※必ずしも色が塗られた地域全体に分布するわけではありません
移入元 不明
侵入経路 観賞用,植物生理学の実験用として導入
侵入年代 1910年代.1940年代から野生化,70年代に琵琶湖で異常繁殖.
影響 クロモなどの在来種(琵琶湖など)との競合.水路の水流を阻害.アレロパシー作用.虫,菌の寄主.
影響を受ける在来生物:クロモなどの在来沈水植物
法的扱い 移入規制種(佐賀県 環境の保全と創造に関する条例)
防除方法 異常繁殖した後,衰退して安定または消滅する傾向あり
問題点等 情報整理中
海外移入分布 北アメリカ,ヨーロッパ,アジア,アフリカ,オセアニアに分布
備考
日本の侵略的外来種ワースト100.外来生物法で要注意外来生物に指定された.異常繁殖した後,衰退して安定または消滅する傾向あり.
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