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アカボシゴマダラ

基本・侵入情報 参考資料リスト
基本情報
和名 アカボシゴマダラ

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アカボシゴマダラ
分類群 チョウ目 アゲハチョウ上科 タテハチョウ科
(Nymphalidae, Papilionoidea, Lepidoptera)
学名 Hestina assimilis
英名等 Red ring skirt; Nymphalid butterfly
自然分布 ベトナム北部~大陸中国南部~東部~朝鮮半島,および済州島など周辺島嶼.別亜種が奄美諸島(H. s. shirakii)と台湾(H. s. formosana)に分布.
形態 成虫の前翅長40~53mmになる大型のタテハチョウ.翅は黒地に白の斑紋があり,白黒の縞模様に見える.夏型成虫は後翅後部に赤い斑紋を持つが,発達がやや弱くリング状になりにくい.春型は赤い斑紋を持たず,黒色部分が少なく全体に白っぽく見える(特に雌).
奄美諸島と台湾の別亜種は,翅の斑紋,白化型が出現しないことで区別される.
日本本土の在来種ゴマダラチョウ H. japonica は,後翅に赤い斑紋が無いこと,アカボシゴマダラ白化型より黒い部分が多いことで区別される.
生息環境 都市~里山.
温度選好性:冷温帯から温帯域,亜熱帯
繁殖生態 繁殖期:5月~10月
少なくとも年3回発生する.白化した春型および赤紋の出る夏型がある.産仔数は約200卵
生態的特性 雄はテリトリーを持つ.
食性:幼虫期はエノキ属(Celtis spp.)の樹木の葉
侵入情報
国内移入分布 神奈川県(藤沢,大磯,横浜,鎌倉,逗子,葉山,綾瀬,大和,茅ヶ崎,川崎),東京都区内,伊豆大島で記録されている.2010年以降は埼玉県,千葉県,茨城県,栃木県,群馬県へと関東全域に分布を拡大している.
近年,静岡県,岐阜県,石川県,山梨県でも目撃情報がある.
国内分布図
※必ずしも色が塗られた地域全体に分布するわけではありません
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移入元 大陸中国と考えられている.
侵入経路 “放蝶ゲリラ”による人為的な放蝶によると考えられている.
侵入年代 1995年(埼玉県,一過性),1998年(神奈川県,繁殖・定着),2009年(伊豆大島), 2011年(茨城県)
影響 在来蝶類との競合
影響を受ける在来生物:オオムラサキ・ゴマダラチョウ・テングチョウなど,幼虫期にエノキを利用する蝶類(競合)
法的扱い 公表移入種(愛知県での野外放逐の規制,自然環境の保全及び緑化の推進に関する条例).
タテハチョウ科は検疫有害動物(植物防疫法).
防除方法 捕獲,啓蒙・啓発活動による移入・拡散防止
問題点等
海外移入分布 なし
備考
奄美亜種(Hestina assimillis shirakii)を除く種アカボシゴマダラは特定外来生物(外来生物法)

本亜種と在来種ゴマダラチョウの雑種は,実験下で成虫まで羽化した記録があるが,羽化率は低く,野外での浸透性交雑の可能性は低いと考えられている.

令和6(2024)年度 環境省「特定外来生物の市区町村別侵入状況の把握のためのアンケート」調査の結果は,市区町村単位の分布地図※及び一覧(下記URL)にて参照されたい. https://www.nies.go.jp/biodiversity/invasive/moe2024_0927.xlsx
※都道府県単位の分布地図(本ページ掲載に)は,学術誌や記事,通報などをもとに,標本や画像データを確認して作成されたものである. 市区町村単位の分布地図(詳細マップ)は,自治体へのアンケートをもとに作成されたものである. 従って,両者の分布情報が一致しない部分がある.
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