基本・侵入情報 | 参考資料リスト |
侵入情報 | ||
国内移入分布 | 関東地方では,利根川・渡良瀬川流域・房総半島(茨城県,千葉県,埼玉県,群馬県,栃木県),神奈川県横浜市,東京都足立区・江戸川区.長崎県島嶼部では,対馬,壱岐,五島列島(平戸には自然分布).2011年に種子島でも見つかった(定着の有無不明). |
![]() ※必ずしも色が塗られた地域全体に分布するわけではありません |
移入元 | 長崎県島嶼の個体群は,長崎県本土由来と考えられている.他地域のものも,日本国内と考えられている.東京都のものは,関東北部の移入個体群の自然分散と考えられている. | |
侵入経路 | 不明であるが,稲藁や苗,土砂などに混入して非意図的に持ち込まれた可能性が高い. | |
侵入年代 | 1990年代になって神奈川,千葉,栃木,群馬の各県でそれぞれ確認された.栃木県と群馬県ではいずれも1999年9月に初めて記録され,両県ともその時点で定着し,多数が生息している状態であった.東京都での初確認は,足立区で2007年,江戸川区で2009年.対馬では2001年,壱岐では2003年に確認され,壱岐ではこの時点でほぼ全域に広がっていた. | |
影響 | 在来カエル類との競合 影響を受ける在来生物:ニッチが重複するトウキョウダルマガエルなどの在来カエル類 | |
法的扱い | 特になし. | |
防除方法 | 繁殖期を中心に水辺を見回り,成体や卵塊,幼生を取り除くことが現実的. | |
問題点等 | 情報整理中 | |
海外移入分布 | 不明. |
備考 |
過去10年ほどの間に関東地方の数ヶ所と壱岐,対馬で相次いで見つかり,分布域を広げている.いずれも人為分布と考えられるが,日本のカエル類の中で,近年の侵入が最も頻繁に生じている種であり,注意を要する.特に利根川水系の集団は川に沿って分布を拡大していると見られ,今後,関東平野の広い範囲に分散することが予測される.在来種の生息状況も含め,今後のモニタリングが必要である.尚,近年の関東地方における分布拡大は,温暖化が一因である可能性も指摘されている.
近年の分類変更により,インド~東南アジア~東アジアに広域分布するとされたF. limnocharisは複数種に分割され,日本~台湾~大陸中国中北部のものはF. kawamuraiとなった.また,本属を含むいくつかの属をヌマガエル科 Dicroglossidae に移すべきという見解もある. |
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