(独) 国立環境研究所 侵入生物データベース Japanese | English
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ニホンヤモリ

基本・侵入情報 参考資料リスト
基本情報
和名 ニホンヤモリ

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ニホンヤモリ
分類群 爬虫綱 有鱗目 トカゲ亜目 ヤモリ科
(Gekkonidae, Sauria (Lacertilia), Squamata, Reptilia)
学名 Gekko japonicus
英名等 Japanese gecko
自然分布 朝鮮半島南部,中国大陸東部,分布域は本州(秋田県以南),四国,九州,対馬.東日本のものは人為分布と言われるが,どこまでが自然分布か判然としない.日本産の集団は全て人為分布という説もある.
形態 体長100~140mm,頭胴長50~72mm,体重2.3~4.0g.背中・四肢の表面は顆粒状の細かい鱗に覆われ,大型の鱗が散在する.背面は灰褐色だが,短時間に濃褐色から淡灰色まで著しく変化する.指下薄板は二分せず,指の下面のほぼ全域を覆い,小判型に見える.雄は尾の付け根が太く,2~4対の側肛疣(総排泄腔の左右にある疣状の構造)を持つ.染色体数2n=38.
生息環境 木造家屋を中心とした建造物に生息するが,九州西部では海岸近くの岩場にも見られる.
温度選好性:東北地方では局地的だが本州中部以南の平地では広く見られる.地球温暖化の影響により分布域がさらに内陸部に拡大する可能性がある.
繁殖生態 繁殖期:産卵期は5月上旬から7月下旬.
雌は戸袋や壁の隙間,天井裏などに卵を産み付ける.卵は長径13~15mm,短径9~9.5mm程度.孵化期間は温度により40~90日.孵化温度は幼体の性決定に影響し,28度程度で雄に偏り,24度や32度では雌に偏る.産仔数:1回に2卵を産出する.
生態的特性 夜行性.昆虫を捕食するために灯火の近くで見ることが多い.
食性:肉食性.昆虫などの小型無脊椎動物.成体が孵化直後の幼体を捕食することがある.
侵入情報
国内移入分布 本州,四国,九州とその周辺島嶼.主に沿岸部. 国内分布図
※必ずしも色が塗られた地域全体に分布するわけではありません
移入元 不明.
侵入経路 不明であるが,建築資材等に混入して非意図的に導入されたと考えられる.
侵入年代 不明だが,もし人為分布であれば,かなり古い時代に侵入したと思われる.
影響 不明.四国・瀬戸内の本種が人為分布だとすると,在来種タワヤモリとの交雑は人為的撹乱ということになる.
影響を受ける在来生物:タワヤモリ(?)
法的扱い 特になし.
防除方法 建造物に広く分散して生息し,かつ素早いために効率よく駆除することは困難.灯火の近くでよく見られる習性に着目して夜間捕獲をくり返すことが現実的.
問題点等 情報整理中
海外移入分布 不明.
備考
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