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つくばE3セミナー(E3 = Ecology, Evolution and Environmental Biology)


趣旨

つくばE3セミナー(E3 = Ecology, Evolution and Environmental Biology)は、つくば周辺の生態学、進化生物学、環境生物学の研究者が交流するための場として、2013年から始められたセミナーです。
分野や研究機関の垣根を越えた研究者間の交流を活発化し、つくばの生物・環境系の研究を盛り上げていきたいと考えています。
現在、国立環境研究所、農研機構 農業環境変動研究センター、森林総合研究所の研究者有志により運営されておりますが、幅広く外部からの参加を歓迎します。

第 20 回 つくばE3セミナー 

日時:2020年2月13日(木) 15:00-17:00
場所:農研機構・農業環境変動研究センター 5F 会議室547
交通案内:https://www.naro.affrc.go.jp/laboratory/niaes/introduction/access.html

セミナーの後に、つくば駅周辺で懇親会を行う予定です。人数把握のため、参加を希望される方は2/3までに片山(katayama6アットaffrc.go.jp)までお知らせください。 (アットを@に置き換えてお送り下さい)

(1) 土地利用や撹乱に応じて変化する、草地における植物群集と昆虫群集の関係

篠原直登 (東京大学)

生物群集の構造がどのように決定されているかという疑問は、群集生態学における最も基本的な問いである。草地において、昆虫は植食や送粉といった様々な形で植物を利用するため、その群集構造は植物群集と密接に関わると予想される。にもかかわらず、自然系ではそれらの関係は大きくばらつくことが知られている。本講演では、そのような植物–昆虫群集の関係を変化させる要因を明らかにした二つの研究例を紹介する。まず、農地における土地利用の変化によって、植物と昆虫群集の間の相互作用ネットワークの構造が変化していた。また、撹乱(草刈り)後の時間経過によって、植物と昆虫群集のβ多様性の相関の強さが変化していたことがわかった。最後には、耕作放棄後の生物群集のモニタリングが群集生態学の理論の発展へと貢献するアイデアについても議論したい。

(2) 録音モニタリングによる鳥類の分布・繁殖成功の評価

井上遠 (東京大学)

繁殖成功は個体群動態の支配的な要因の一つであり、その環境依存性の理解は種の絶滅リスクの評価や保全計画の立案に欠かせない。一方で、移動能力の高い鳥類の繁殖成功を広域的に評価することは労力がかかるため、より効率的なモニタリング手法の検討が求められている。近年着目されている録音モニタリングは、主に鳥類やカエル類の種組成の把握に用いられつつあるが、アバンダンスや繁殖成功の評価への適用は課題となっている。本研究では、まず従来の手法であるポイントカウントと録音モニタリングを比較することで、奄美大島の森林域に生息する鳥類の種組成とアバンダンスを把握する手法としての有効性を検討した。さらに小型のフクロウ類であるリュウキュウコノハズクを対象に、録音モニタリングを用いてその繁殖成功を把握した。営巣場所と餌資源に着目し、繁殖に影響する要因についても検討した。また、録音や音声を用いた保全や群集生態学に関わる研究の、今後の展望についても議論したい。


これまでの講演

 2019年度

 2018年度

 2017年度

 2016年度

 2015年度

 2014年度

 2013年度

セミナー係

国立環境研究所
角谷拓 (kadoyaアットnies.go.jp)
竹内やよい (takeuchi.yayoiアットnies.go.jp)
深澤圭太 (fukasawaアットnies.go.jp)
横溝裕行 (hiroyuki.yokomizoアットnies.go.jp)
吉岡明良 (yoshioka.akiraアットnies.go.jp)

農研機構 農業環境変動研究センター
片山直樹 (katayama6アットaffrc.go.jp)
馬場友希 (ybabaアットaffrc.go.jp)

森林総合研究所
黒川紘子(hirokokurokawaアットffpri.affrc.go.jp)
中下留美子 (nakashitaアットaffrc.go.jp)
鈴木節子 (setsukosアットaffrc.go.jp)

(アットを@に置き換えてお送り下さい)