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ミヤコヒキガエル

基本・侵入情報 参考資料リスト
基本情報
和名 ミヤコヒキガエル

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ミヤコヒキガエル
分類群 両生綱 無尾目 ヒキガエル科
(Bufonidae, Anura, Amphibia)
学名 Bufo gargarizans miyakonis
主なシノニム
英名等 Miyako toad
自然分布 宮古島諸島(池間島,宮古島,伊良部島,下地島)
形態 体長61~119mm,体重24~170g.ニホンヒキガエルより四肢が短くずんぐりしている.左右の瞼の間は幅が広く,ほとんどへこまない.水かきは比較的発達がよい.染色体数2n=22.
生息環境 低地の畑や草地.
温度選好性:不明.
繁殖生態 繁殖期:繁殖期は長く,9月から3月にわたる.ニホンヒキガエルと異なり,1繁殖場所内での繁殖期も長い.幼生の多くは3月以降に変態する.
止水に多数の雄が集まり,「クックックッ…」と聞こえる声で鳴く.繁殖はため池,防火用水等の止水.ゼリー層に包まれた紐状の卵塊(卵紐)を産出する.産仔数:蔵卵数は12,000~14,000個.
生態的特性 地表で採食する.他のヒキガエル類と同様,皮膚から毒液を分泌する.
食性:肉食性.昆虫を中心とした地表性の小動物.陸貝,ミミズ,甲虫,アリなどを大量に捕食し,メクラヘビも食物となる.
侵入情報
国内移入分布 大東諸島(北大東島,南大東島).沖縄島北部にも一時定着していたが,1980年代末~1990年代中葉に行われた駆除事業によって,除去されたと考えられている. 国内分布図
※必ずしも色が塗られた地域全体に分布するわけではありません
移入元 宮古島
侵入経路 大東諸島では害虫駆除のため導入.沖縄島では教材用に持ち込んだ物を放した.
侵入年代 大東諸島では1970年代.沖縄島では1975~1976年頃
影響 導入先の北大東島,南大東島では高密度に生息する.食害によって地表性の小動物相が打撃を受け,連鎖的に地域の生態系全体が打撃を受けている可能性がある.
影響を受ける在来生物:食物となる地表性の小動物.
法的扱い 特になし.
防除方法 繁殖期に池を高頻度で見回り成体や卵紐を取り除くことが現実的.本格的に駆除する場合には,繁殖期間中に繁殖池をカエルが越えられないフェンスで囲み,侵入を阻む方法が考えられる.
問題点等 情報整理中
海外移入分布 なし.
備考
沖縄島への導入は学校教材がもとになっているとされる.沖縄島に生息しないヒキガエルを教材に使い,使用後に放逐されたとされ,外来種対策の観点からも,学校における生物教材の適切な使用方法を徹底させる必要がある.
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