記者発表 2008年4月23日その1

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「環境GIS」ホームページ 「大気汚染予測システム」サイトの試験公開について
〜光化学オキシダントなどの大気汚染予測マップを提供〜

(環境省記者クラブ、筑波研究学園都市記者会同時発表 )

平成20年4月23日(水)
独立行政法人国立環境研究所  環境情報センター
   センター長 : 山本  秀正  029-850-2340
   情報整備室長 : 佐々木  寛壽     029-850-2342


国立環境研究所では、「大気汚染予測システム」を開発し、大気汚染物質の大気中濃度の予測を行い、 東アジア、日本、関東の各地域の予測図を作成しています。

今回、国立環境研究所「環境GIS」ホームページに、「大気汚染予測システム」サイトを開設し、光化学オキシダント及び二酸化窒素の大気汚染濃度予測情報の提供を開始します。

本サイトでは、当日と翌日分の大気濃度の時間変化をメッシュマップで見ることができます。

国立環境研究所では、「大気汚染予測システム」を開発し、大気中の大気汚染物質濃度の予測を行い、 東アジア(100kmメッシュ)、日本(25kmメッシュ)、関東(5kmメッシュ)の各地域の予測図を作成しています。

今回、国立環境研究所「環境GIS」ホームページに、「大気汚染予測システム」サイトを開設し、光化学オキシダント及び二酸化窒素の大気汚染濃度予測情報を試験公開します。

本サイトでは、当日と翌日分の大気濃度の時間変化をメッシュマップで見ることができます。

予測情報は、毎日1回、午前9時に更新されます。

今後、関西地域の予測を5kmメッシュに精緻化するなど、更にサイトの充実を図り、平成21年4月をめどに本格公開する予定です。

「大気汚染予測システム」サイトは、国立環境研究所「環境GIS」ホームページから見られます。
「大気汚染予測システム」のURL:http://www-gis.nies.go.jp/(環境GISトップページ)

「大気汚染予測システム」サイトに掲載される濃度予測図は、以下のとおりです。

  • (1) 対象物質:光化学オキシダント及び二酸化窒素
  • (2) 予測図の種類:東アジア、日本、関東の各地域の毎時予測図
  • (3) 予測期間:当日〜翌日24時まで(2日分の1時間毎)
  • (4) 付加情報:予測された風情報を地図上に重ね合わせて見ることができます。
  • (5) 情報更新:毎日1回、午前9時に予測情報を更新します。
  • (6) 公開期間:過去7日間分の情報を提供しています。

主な特徴

  • (1) 当日と翌日の2日分の大気濃度の時間変化を予測図(メッシュマップ)で見られます。
  • (2) 予測精度は、関東地域が5kmメッシュ単位、日本全域25kmがメッシュ単位、東アジアが100kmメッシュ単位です。
  • (3) 過去7日間分の予測図を遡り、大気濃度の時間変化を見ることができるので、広域大気汚染現象の時間的・空間的変化の状況を見ることができます。

「大気汚染予測システム」サイトの画面イメージ

(トップページ)  (大気汚染濃度予測図)
トップページ 大気汚染濃度予測図

(参考)

1.「大気汚染予測システム」

国立環境研究所では、東アジア、日本、関東の各地域を対象として、当日と翌日の光化学オキシダントなどの大気汚染物質の濃度分布の時間変化を予測しています。

「大気汚染予測システム」は、気象計算と大気汚染計算の二つのサブシステムで構成されています。

 ・気象計算システム
気象庁の数値予報データ(GPV:Grid Point Value)を基に、翌日までの風、気温、気圧、水蒸気量等を計算します。
 ・大気汚染計算システム
続いてそれらの気象データを基に、大気汚染計算システムで光化学オキシダントや二酸化窒素の濃度を計算します。その際には、大気汚染発生量データを用い、反応、輸送、拡散、地表面等への沈着などの効果を含めて計算しています。

計算領域は、東アジア地域、日本全域、及び関東地域を対象としており、東アジア地域の計算結果は日本全域の計算条件として、また、日本全域の計算結果は関東地域の計算条件として使用しています。このように計算することによって、関東地域の計算には、アジア大陸からの長距離輸送の影響を考慮することができます。

予測値は、東アジア地域は100km、日本全域は25km、関東地域は5kmの大きさで区切られたメッシュ毎に、汚染物質の挙動を表現した方程式を用いて計算しています。

本システムは、国立環境研究所アジア自然共生研究グループ広域大気モデリング研究室が中心となって、全国の地方環境研究所や電力中央研究所などとの共同研究によって開発したものです。

2.「環境GIS」ホームページ(http://www-gis.nies.go.jp/

国立環境研究所は、環境の状況などを地図やグラフなどに表現して可視化し、わかりやすく提供するシステムを構築し、さまざまな環境調査結果を「環境GIS」ホームページとして、「国立環境研究所ホームページ」から公開しています。

○「環境GIS」ホームページの各サイトと主なデータマップ

「環境GIS」ホームページには、環境調査の種類ごとに調査結果を公開するサイトがあり、各種のデータマップを見ることができます。

「環境GIS」ホームページ(画面イメージ)

(環境調査)

・「大気汚染状況の常時監視結果」サイト

・「有害大気汚染物質マップ」サイト

・「全国自動車交通騒音マップ」サイト

・「公共用水域の水質測定結果」サイト

・「海洋環境モニタリングマップ」サイト

・「ダイオキシンマップ」サイト

(サイト横断検索)

・「測定地点マップ」サイト


【お問い合せ】 環境情報センター情報整備室
室  長    佐々木   寛壽
地理情報専門職        宮下  七重
電話:029−850−2342    FAX :029−850−2566
e-mail:gis@nies.go.jp(環境GISサイト問合せ窓口)