日英共同研究プロジェクト「低炭素社会の実現に向けた脱温暖化2050プロジェクト」
第3回国際ワークショップ・シンポジウムの開催について(お知らせ)
(筑波研究学園都市記者会、 環境省記者クラブ同時配布 )
平成20年2月7日(木) | |||
独立行政法人国立環境研究所(029-850-ダイヤルイン番号) | |||
地球環境研究センター長: 笹野 泰弘(2444) | |||
温暖化対策評価研究室長: 甲斐沼 美紀子(2422) | |||
温暖化対策評価研究室 主任研究員: 藤野 純一(2504) |

環境省と英国環境・食糧・地方開発省 (Defra)が2006年2月16日に開始した日英共同研究プロジェクト「低炭素社会の実現に向けた脱温暖化2050プロジェクト」の第3回国際ワークショップを2月13日〜14日に、国際シンポジウムを2月15日に東京で開催します。
ワークショップでは、現在の社会から低炭素社会へと向かうための具体的な道筋に焦点を合わせて、4つの分科会(ライフスタイル、持続可能な開発、投資、障壁とチャンス)を設置して議論を行います。世界約20カ国の研究者、政策立案者、産業界から、総勢約70名の専門家の参加を予定しています。
シンポジウムでは、行政、ビジネス、開発途上国のキーパーソンによる基調講演や、ワークショップからの成果の報告を行います。シンポジウムへは、約300名の有識者を招待し、双方向型の議論を行いつつ、低炭素社会を目指すうえで重要な事項について議論します。

1.これまでの経緯
2005年のG8グレンイーグルズサミットで気候変動がG8の重要課題とされたことを受け、2006年2月、環境省と英国環境・食糧・農村地域省(Defra)の両大臣のイニシャティブにより日英共同研究「低炭素社会の実現に向けた脱温暖化2050プロジェクト」が発足しました。本プロジェクトは、日英が連携して、2050年における低炭素社会を実現することを目指した研究を実施するとともに、世界各国の同様の研究を集大成する国際ワークショップを継続的に開催し、国際的な政策形成に貢献することを目指すものです。
本プロジェクトは、2007年1月、日英の首相による「日英共同声明」においても「日本と英国は、引き続き低炭素社会に向けた科学技術に関する共同研究において協力する」と位置付けられ、国家間の研究協力プロジェクトとして推進されることが合意され、日英間で強力に推進されてきました。
国際ワークショップは、2006年6月に東京で第1回が、2007年6月にはロンドンで第2回が開催されました(http://2050.nies.go.jp)。
2.第3回国際ワークショップ・シンポジウム
(1) 開催目的・テーマ
国際ワークショップでは、現在の社会から低炭素社会へと向かうための具体的な道筋に焦点を合わせて、4つの分科会(ライフスタイル、持続可能な開発、投資、障壁とチャンス)を設置して議論を行います。会合の成果は、サマリーとしてとりまとめ、気候変動に係る様々な検討の場にインプットを行う予定です。また、世界20カ国の低炭素社会研究の状況をとりまとめます。
(2) 開催期日及び場所
1) 国際ワークショップ
日時: 2008年2月13日(水)〜14日(木)
会場: ホテルメトロポリタンエドモント(東京・飯田橋)
言語: 英語
2) 国際シンポジウム
日時: 2008年2月15日(金)
会場: ホテルメトロポリタンエドモント(東京・飯田橋) 本館2F 万里の間
※当日プログラムは、別紙1のとおり。
(3) 開催組織
- 主催:日本国環境省、英国環境・食糧・農村地域省(Defra)、(独)国立環境研究所(NIES)
- 共催:駐日英国大使館、英国チンダル研究所、英国エネルギー研究所(UKERC)
- 運営委員会:日本、英国、ドイツ、中国、インド、メキシコ、ロシア、南アフリカ、マレーシア及び米国の科学者、政策立案者からなる運営委員会が設置されています。
- 共同議長: ジム・スキー(Jim Skea:UKERC理事)、西岡秀三(NIES参与)
参考)我が国の研究内容の概要
脱温暖化2050研究は地球環境研究総合推進費により、独立行政法人国立環境研究所が中心となって平成16年度から実施。日本における中長期脱温暖化対策シナリオを構築するために、技術・社会イノベーション統合研究を行い、2050年までを見越した日本の温室効果ガス削減のシナリオとそれに至る環境政策の方向性を提示するもの。技術・制度・社会システムなどを横断した整合性のある実現性の高い中長期脱温暖化政策策定に貢献。また、経済発展と両立した脱温暖化社会に到る道筋を提言することで研究者以外の人々の脱温暖化政策への関心を高め、社会システム・ライフスタイルの改善に役立つよう情報を発信する。(http://2050.nies.go.jp)
3.問い合わせ先
- 独立行政法人国立環境研究所(電話: 029-850-ダイヤルイン番号)
- 地球環境研究センター温暖化対策評価研究室
- 主任研究員 藤野 純一 (2504)
- 企画部広報・国際室研究企画主幹
- 広兼 克憲 (2308)
◆ 議事次第(予定)
開会挨拶 | |
9:30 - 9:40 | 鴨下 一郎 環境大臣(予定) |
9:40 - 9:50 | Graham Fry 駐日英国大使 |
本シンポジウムの目的 | |
9:50 - 10:10 | 共同議長 西岡 秀三 (国立環境研究所参与) Jim Skea (英国エネルギー研究センター理事) |
基調講演 | |
10:10 - 10:40 | 低炭素世界に向けて- アジアの意識 インドネシア大統領顧問(元インドネシア環境大臣)Emil Salim 氏 |
10:40 - 11:10 | 低炭素世界に向けて- ビジネス・技術の視点から 日産自動車株式会社 副社長 山下 光彦 氏 |
11:10 - 11:40 | 英国の60%排出削減法案- 立法の側面から 英国環境・食糧・農村地域省 気候変動科学政策課長 David Warrilow 氏 |
パネルディスカッション(意見集約機を用いたインタラクティブなセッション) | |
13:00 - 15:30: | 共同議長 西岡 秀三、Jim Skea トピックス1: 個人のライフスタイル変更とその効果 Jeremy Watson (Arup、英国) 森口 祐一(国立環境研究所) トピックス2: 持続可能な発展と低炭素社会の両立 Ogunlade Davidson (IPCC第3作業部会共同議長) 平石 尹彦((財)地球環境戦略研究機関) トピックス3: 低炭素社会を実現する投資 Jiang Kejun (中国能源研究所) 末吉 竹二郎 (UNEP金融イニシャティブ特別顧問) トピックス4: 低炭素社会で影響を受けるセクター:障壁とチャンス Jim Watson (英国チンダルセンター) 塚本 直也(環境省) 全体議論 |
閉会挨拶 | |
15:30 - 15:40 | 大塚 柳太郎 国立環境研究所 理事長 |