記者発表 2007年9月26日

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国立環境研究所セミナー:ブループラネット賞受賞者による記念講演会について(お知らせ)
(筑波研究学園都市記者クラブ配布)

平成19年9月26日(水)
独立行政法人国立環境研究所
企  画  部  長  :  松井  佳巳 電話番号 (029-850-2302)
広報・国際室長  :  佐藤  邦子 電話番号 (029-850-2304)
担             当  :  広兼  克憲 電話番号 (029-850-2308)


国立環境研究所では、この度、本年度ブループラネット賞(※)受賞者のジョセフ・L・サックス教授(米国)とエイモリ・B・ロビンス博士(米国)をお招きし、下記により来所記念講演会を開催することとしました。

サックス教授は、環境保護に「公共信託財産」の考え方を取り入れた世界最初の市民環境法の起草に携わり、環境保全に関わる法律を理論的に構築し、国際的にも環境法の体系確立に先駆的に貢献されました。

ロビンス博士は、「ソフト・エネルギー・パス」の概念の提唱や「ハイパーカー」の発明により、エネルギー利用の効率化を追及し、地球環境保全に向けた世界のエネルギー戦略牽引に大きく貢献されました。

講演会への参加は無料、サックス教授及びロビンス博士の講演は英語で行われます(通訳はありません)。当研究所ホームページ(http://www.nies.go.jp/)から事前申込いただければ、どなたでも参加できます。幅広い分野の方々のご参加をお待ちしております。

※ブループラネット賞
地球環境問題の解決に向けて貢献した個人や組織を顕彰する地球環境国際賞(旭硝子財団が管理・運営)

国立環境研究所セミナー: ブループラネット賞受賞者による記念講演会の概要

日       時    平成19年10月19日(金)  13:00〜14:30  (受付は12:30開始)
場       所 国立環境研究所地球温暖化研究棟交流会議室(茨城県つくば市小野川16-2)
参加方法 国立環境研究所ホームページ(http://www.nies.go.jp/)からメールにて事前登録
(申し込み期限10月12日(金)まで、先着順、参加無料)


会場のご案内

※駐車場はございますが台数が非常に限られており、場合により駐車できないこともあります。極力、公共交通機関を御利用ください。
(JR常磐線ひたち野うしく駅東口バス乗り場(1番)から「つくばセンター行き」又は「筑波大学中央行き」に乗り、「環境研究所」下車。又はつくばエクスプレス「つくば駅」バス乗り場(4番)から「ひたち野うしく駅行き」に乗り、「環境研究所」下車)
http://www.nies.go.jp/gaiyo/kotu/
問い合わせ先: 国立環境研究所広報・国際室
電話029-850-2308、e-mail:b-planet@nies.go.jp


講演者の紹介

(旭硝子財団ホームページ http://www.af-info.or.jp/jpn/honor/honor.html
より、一部編集して作成)


Photo credit
M. Christine Torrington



ジョセフ・L・サックス教授(米国)

カリフォルニア大学(バークレー校)教授


米国のみならず世界を代表する指導的な環境法学者であり、環境保全をどのように推進していくかの根拠を法の立場から理論的に構築し、水利権、環境に関する市民の訴訟の権利、環境影響評価に関する法律等、米国における環境関連法を先駆的に提示しました。その中で、「公共信託財産」という考え方を取り入れ、起草した世界最初の市民環境法であるミシガン州環境保護法は「サックス法」としても有名です。また、米国内のみならず、国際的にも各国政府、国連等多国籍組織を積極的に支援し、国際的な法理論の開発にも影響を与え、国際環境法が対象とする各種課題についても多くの考え方を提示しています。近年、文化的遺産や歴史的・考古学的資産といったものを保護する必要性についても公共信託概念の対象とすべきと位置づけ、環境保全のみならず、文化的資産の保護についても重要な役割を果たし貢献しています。









Photo credit Judy Hill



エイモリ・B・ロビンス博士(米国)

ロッキー・マウンテン研究所理事長兼Chief Scientist


地球環境保全に向け、過去40年間、世界の50カ国以上で、エネルギー利用の効率化、そして再生可能エネルギー源の利用への転換に貢献してきました。1970年代に、その根幹となるソフト・エネルギー・パスの概念を提唱して以来、一貫してエネルギー分野などにおいて、先駆的な概念を提唱し適用してきました。自然環境への大幅な負担軽減を可能とする超軽量、超効率の車、「ハイパーカー」を発明したほか、建築物におけるエネルギー有効活用の可能性を実証しました。また、「ファクター4」や「自然資本主義」の著書で、資源生産性(資源の投入量当たりの財・サービスの生産量)を4倍にする具体例を示し、自然資源やエコシステムの重要性を説きました。博士の広汎な活動は、複雑に絡み合った世界のエネルギー、環境、資源、開発、安全保障等の問題に解決の道筋を示しています。