記者発表 2007年4月27日

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国立環境研究所の研究情報誌「環境儀」第24号「21世紀の廃棄物最終処分場-高規格最終処分システムの研究」の刊行について
(お知らせ:環境省記者クラブ、筑波研究学園都市記者会同時発表)

平 成 1 9 年 4月 27日(金)
独立行政法人国立環境研究所
企画部長  : 加藤  正男 (029-850-2302)
環境情報センター長  : 山本  秀正 (029-850-2340)
情報企画室長  : 坂下  和恵 (029-850-2341)
広報・国際室長  : 佐藤  邦子 (029-850-2304)


要  旨

国立環境研究所の研究成果を国民各層に分かりやすく伝える研究情報誌「環境儀」第24号「21世紀の廃棄物最終処分場−高規格最終処分システムの研究」が刊行されました。

ここでは、廃棄物最終処分場問題の「今」を明らかにするとともに、“入れる物”(廃棄物)の質を制御する“入れ(埋め)方”や、“入れ物”(処分場)を工夫し、なるべく自然のパワーを使って安定化する、双方向対話によって地域と共生する、そのような処分場-高規格最終処分システム研究を紹介します。

今回の環境儀では、江戸時代からのごみ処理の歴史にも詳しい研究者が、これからの廃棄物処分場の問題点とあるべき姿に関する研究成果について、研究者の考え方や経験にフォーカスをあてながら、わかりやすくお伝えします。

1  第24号の内容

第24号では、迷惑施設とされる廃棄物処分場の建設時における住民とのコミュニケーションの重要性をはじめ、周辺環境への影響をなくすための修復、廃棄物の安定化の考え方、高規格最終処分システムの基本的考え方などについて、実際にプロジェクトを推進してきた研究者が自ら紹介しています。また、江戸時代からのごみ処理の歴史や世界の廃棄物処理の視点や動向等についても科学的な側面の解説を交えて紹介しています。

「環境儀」第24号「21世紀の廃棄物最終処分場−高規格最終処分システムの研究」

内容は、

(1)  研究担当者へのインタビュー
井上  雄三(いのうえゆうぞう)
循環型社会・廃棄物研究センター副センター長
「これからの廃棄物最終処分場の姿をとらえる」

(2)  埋立処分研究、世界の視点と動向-循環型社会への対応-  のほか、『埋立廃棄物の安定化メカニズムの把握と科学的評価研究から』、『ごみの歴史』などについてのコラム等


2  閲覧・入手についての問い合わせ先

●  「環境儀」は、研究所のホームページで閲覧することができます。
  http://www.nies.go.jp/kanko/kankyogi/

●  冊子の入手については、下記へお問い合わせ下さい。
連絡先:国立環境研究所環境情報センター情報企画室出版普及係
(TEL: 029-850-2343、E-mail:pub@nies.go.jp)



(参考)これまで「環境儀」で取り上げたテーマ

23  :   「地球規模の海洋汚染−観測と実態」
22  :   「微小粒子の健康影響―アレルギーと循環機能」
21  :   「中国の都市大気汚染と健康影響」
20  :   「地球環境保全に向けた国際合意をめざして  ― 温暖化対策における社会科学的アプローチ」
19  :   「最先端の気候モデルで予測する『地球温暖化』」
18  :   「外来生物による生物多様性への影響を探る」
17  :   「有機スズと生殖異常−海産巻貝に及ぼす内分泌かく乱化学物質の影響」
16  :   「長江流域で検証する『流域圏環境管理』のあり方」
15  :   「干潟の生態系−その機能評価と類型化」
14  :   「マテリアルフロー分析−モノの流れから循環型社会・経済を考える」
13  :   「難分解性溶存有機物−湖沼環境研究の新展開」
12  :   「東アジアの広域大気汚染−国境を越える酸性雨」
11  :   「持続可能な交通への道−環境負荷の少ない乗り物の普及をめざして」
10  :   「オゾン層変動の機構解明−宇宙から探る  地球の大気を探る」
9  :   「湖沼のエコシステム−持続可能な利用と保全をめざして」
8  :   「黄砂研究最前線−科学的観測手法で黄砂の流れを遡る」
7  :   「バイオエコ・エンジニアリング−開発途上国の水環境改善をめざして」
6  :   「海の呼吸−北太平洋海洋表層のCO2吸収に関する研究」
5  :   「VOC−揮発性有機化合物による都市大気汚染」
4  :   「熱帯林−持続可能な森林管理をめざして」
3  :   「干潟・浅海域−生物による水質浄化に関する研究」
2  :   「地球温暖化の影響と対策−AIM:アジア太平洋地域における温暖化対策統合評価モデル」
 :   「環境中の『ホルモン様化学物質』の生殖・発生影響に関する研究」


バックナンバーはホームページから閲覧できます。
  http://www.nies.go.jp/kanko/kankyogi/