国立環境研究所第1期中期計画研究成果報告書の公表について(お知らせ)
(筑波研究学園都市記者会、環境省記者クラブ同時配布)
平成19年3月9日(金) 独立行政法人国立環境研究所 |
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企画部長 | : | 加藤 正男 | (029-850 | -2302) | |
環境情報センター長 | : | 山本 秀正 | ( | -2340) | |
企画・広報室長 | : | 佐藤 邦子 | ( | -2304) | |
課題代表研究者(1) | : | 甲斐沼美紀子 | ( | -2422) | |
課題代表研究者(2) | : | 竹中 明夫 | ( | -2474) | |
課題代表研究者(3) | : | 村上 正吾 | ( | -2388) | |
課題代表研究者(4) | : | 新田 裕史 | ( | -2497) | |
課題代表研究者(5) | : | 森口 祐一 | ( | -2540) |
概要
国立環境研究所では、第1期中期計画(平成13〜17年度)における重点特別研究プロジェクト4件及び政策対応型調査研究1件について、その成果をとりまとめた報告書を刊行しましたので、これを公表します。
(1) 地球温暖化の影響評価と対策効果プロジェクト
(2) 生物多様性の減少機構の解明と保全プロジェクト
(3) 東アジア流域圏における生態系機能のモデル化と持続可能な環境管理プロジェクト
(4) 大気中微小粒子状物質(PM2.5)・ディーゼル排気粒子(DEP)等の大気中粒子状物質の動態解明と影響評価プロジェクト
(5) 循環型社会形成推進・廃棄物管理に関する調査・研究
1 研究の背景と目的
(1) 地球温暖化の影響評価と対策効果プロジェクト
地球温暖化の現象解明、影響評価及び対策効果に関するこれまでに蓄積された研究成果を基礎にして、これらの研究ニーズに体系的に応えるため、陸域と海洋の吸収比と分布、森林の炭素ストックなど、炭素循環のメカニズムと変動要因を大気・陸域・海洋の観測から解明し、地球規模の温室効果ガスの変化を早期に検知することを目的とした。さらに、統合評価モデルを用いた地球温暖化のシナリオ分析とアジアを中心とした総合的対策研究を行い、中・長期的な対応方策の在り方を経済社会の発展の道筋との関係で明らかにするとともに、これらをアジア地域の持続可能な発展に融合させる総合戦略について検討した。
(2) 生物多様性の減少機構の解明と保全プロジェクト
これまでにないスピードで生物の種が絶滅しつつあるなど,生物多様性の危機の緊急性が指摘され,生物多様性を保全し、生物資源を持続的に利用するために生物多様性条約が締結された。生物多様性を守るには,その変化のメカニズムを理解することが必要となる。本研究プロジェクトでは,生物多様性の減少をもたらす多くの原因のなかで,生息地の破壊・分断化と侵入生物・遺伝子組換え生物に着目し,生物多様性減少の防止策並びに適切な生態系管理方策を講じるための科学的知見を得ることを目的とした。
(3) 東アジア流域圏における生態系機能のモデル化と持続可能な環境管理プロジェクト
東アジア流域圏(陸域・沿岸域)における水量および水質の時間・空間的な変化が流域圏の生態系機能に及ぼす影響のモデル化と流域圏の持続可能な環境管理手法の開発を目的とした。具体的には、中国の長江流域を中心とした衛星データによるアジア・太平洋地域の統合的モニタリングと長江・黄河流域における水循環変化による自然資源劣化の予測とその影響評価に関する研究を総合的に実施した。
(4) 大気中微小粒子状物質(PM2.5)・ディーゼル排気粒子(DEP)等の大気中粒子状物質の動態解明と影響評価プロジェクト
都市大気中のPM2.5やDEPなど粒子状物質による大気汚染の動態解明と健康影響の評価のため、ディーゼル自動車をはじめとする発生源の実態解明,測定方法、微小粒子の物理・化学的性状の測定方法の開発,大気中での挙動解明,動物曝露実験による量-反応関係の検討などを行い、フィールド調査を重視した測定方法の高度化を進め、発生から人への曝露までを総合した評価モデルを構築し、健康影響低減効果の定量的予測手法を構築することを目的とした。具体的には、室内実験、フィールド観測、モデル研究、データ解析研究等により、発生源から影響評価に至る一連の研究を総合的・分野横断的に実施した。
(5) 循環型社会形成推進・廃棄物管理に関する調査・研究
循環型社会への転換を支援するための評価手法や基盤システム整備に関する研究を一つの核に据えた。また、廃棄物の発生から再資源化・処理及び処分に至るまでの様々な局面での廃棄物問題について、対策技術やシステムの開発、評価を行うことも重要な研究対象である。さらに、有害物質の管理やリスク管理を念頭においた現象解明から制御に関する研究もカバーして、研究を進めた。環境保全を図りつつ、一次資源利用と廃棄物発生を抑制し、再利用する物質の流れを創り上げ、適正な廃棄物の管理を行うことを研究の目標とした。
2 報告書の要旨(別添のとおり)
・ このリンクはPDFデータにリンクします/ 地球温暖化の影響評価と対策効果プロジェクト [500KB]
・ このリンクはPDFデータにリンクします/ 生物多様性の減少機構の解明と保全プロジェクト [441KB]
・ このリンクはPDFデータにリンクします/ 東アジア流域圏における生態系機能のモデル化と持続可能な環境管理プロジェクト [1,159KB]
・ このリンクはPDFデータにリンクします/ 大気中微小粒子状物質(PM2.5)・ディーゼル排気粒子(DEP)等の大気中粒子状物質の動態解明と影響評価プロジェクト [881KB]
・ このリンクはPDFデータにリンクします/ 循環型社会形成推進・廃棄物管理に関する調査・研究 [495KB]
3 報告書の閲覧・入手についての問い合わせ先
● 国立環境研究所の刊行物は、以下で閲覧することができます。
○国立環境研究所図書室
○国立国会図書館
また、国立環境研究所ホームページにおいて閲覧することができます。
(URL:http://www.nies.go.jp/)
※ 報告書本体の入手を希望される場合、頒布(送料要負担)もしていますので、下記へお問い合わせ下さい。但し、残部がある場合に限ります。
連絡先:環境情報センター情報企画室出版普及係
(TEL: 029-850-2343, E-mail:pub@nies.go.jp)