記者発表 2006年7月3日

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「絵とデータで読む太陽紫外線」及び「太陽と紫外線かるた」発行のお知らせ
(環境省記者クラブ・筑波学園都市記者会同時発表)

 
平成18年7月3日(月)
独立行政法人 国立環境研究所
  地球環境研究センター陸域モニタリング推進室
  室長:藤沼康実 電話番号 (029-850-2517)
  企画部広報・国際室
  研究企画主幹:広兼克憲 電話番号 (029-850-2308)

要旨

独立行政法人国立環境研究所 地球環境研究センターでは、地球環境モニタリング事業の一環として、全国の観測機関の協力を得て「有害紫外線モニタリングネットワーク」を組織し、有害紫外線(UV-B;280〜315nm)の地上への到達量を全国的に把握し、観測情報を研究者のみならず、広く社会に向けて発信・提供している。

現在、成層圏オゾンの減少により有害紫外線の増大が懸念され、その影響に対する関心は急速に高まっているが、紫外線がどのようなものなのか、また、太陽紫外線に対してどのような防御をしたらよいのかなどという考え方が、まだ日本には定着されていないように見受けられる。

 

そこで、有害紫外線モニタリングネットワークの運営に対して専門家として関わっている東海大学総合科学技術研究所佐々木政子教授に、太陽紫外線の特性やその防御対策とともに太陽と紫外線の大切さ等について、平易に解説した「絵とデータで読む太陽紫外線」及び「太陽と紫外線かるた」を執筆・監修していただき、この度発行したので報告する。

1.冊子 : 絵とデータで読む太陽紫外線−太陽と賢く仲良くつきあう法−

紫外線の科学的特性、計測方法、健康影響、防御方法などについて、図表を多用して平易に解説した。

表紙画像

(表紙)

(1) 題名
「絵とデータで読む太陽紫外線」
−太陽と賢く仲良くつきあう法−
(2) 装丁  A5版、124ページ、カラー
(3) 内容
第1章   はじめに
第2章   太陽光を知る
第3章   太陽光がつくりだした地球環境
第4章   地上の太陽紫外線環境-UV-BとUV-Aの特徴-
第5章   太陽紫外線の人体リスクを考える
第6章   太陽紫外線の目と皮膚への作用
第7章   太陽紫外線対策を考える
第8章   屋外で人が浴びる太陽紫外線とその防御法
第9章   太陽紫外線との賢いつきあい方
第10章  おわりに
(4) 著者紹介  佐々木  政子(ささき  まさこ)
・東京都出身、東京理科大学理学部化学科卒(東京大学工学博士)
・東海大学総合科学技術研究所教授
・(独)国立環境研究所 地球環境研究センター「地球環境モニタリング・データベース検討会」委員
・専門:工業物理化学、応用光科学
・研究テーマ:光機能材料開発、生命と環境にかかわる光科学

なお、本冊子の内容は国立環境研究所ホームページ
http://www.cger.nies.go.jp/ja/activities/supporting/publications/report/index.html )で閲覧できる(PDF形式)。


2.カルタ : 太陽と紫外線かるた  -太陽と賢く仲良くつきあうために-

子ども向けに、紫外線の健康影響や防御方法などについて、50音(あいうえお…)のカルタにした。夏の昼間にカルタ取りをして科学の力を増進させようというねらいもある。

(1) 題名
「太陽と紫外線かるた」-太陽と賢く仲良くつきあう法-
(2) 装丁
取り札  72mm×72mm、カラー
読み札  72mm×72mm、モノクロ
(3) 特徴
・取り札  子どもに親しみやすい図柄とし、読み札の内容に合わせ、枠の色を4種類としている。
太陽光、光合成に関すること等  : 赤 ―――  7枚
UVカットに関すること  : 青 ―――  13枚
紫外線に関すること  : 紫 ―――  23枚
環境に関すること  : 緑 ―――  1枚
・読み札  太陽紫外線やその防護対策の知識を簡潔にまとめている。

すべての漢字にはルビを振って児童が読むことも可能。また、すべての札に解説を付け加えている。

なお、7月22日(土)に行われる国立環境研究所の一般公開『夏の大公開』において、本かるたを使用した、「UVかるた大会(仮称)」を開催予定である。

取り札の例 読み札の例
(取り札の例) (読み札の例)

3.今後の展望

地球環境研究センターでは、地球環境モニタリングに関して、ホームページなどにより、広く発信しているが、紫外線に関する問い合わせが最も多く、社会的にも関心が高いことが推測される。今回の冊子やカルタも、紫外線に対して一般の方々が理解を得る一助として発行したが、今後も、様々な手段を用いて、より平易で確実な情報提供を進めたい。

4.問い合わせ

●研究担当者
独立行政法人国立環境研究所  地球環境研究センター
陸域モニタリング推進室   室長  藤沼康実
観測第2係 係長  丹羽  忍(事務担当)
Tel:029-850-2517
Fax:029-858-2645
E-mail: fujinuma@nies.go.jp
●企画・広報担当者
独立行政法人国立環境研究所
企画部広報・国際室 研究企画主幹 広兼克憲
Tel:029-850-2308
Fax:029-851-2854
E-mail: hirokane@nies.go.jp

(参考)

国立環境研究所では、ホームページで有害紫外線モニタリングネットワーク活動や観測データを紹介するとともに、WHOの紫外線の健康影響の指標である「UVインデックス」情報をモニタリング拠点別にオンラインで提供している。

画像  有害紫外線モニタリングネットワークサイトHP 画像  有害紫外線モニタリングネットワーク参画拠点
有害紫外線モニタリング
ネットワークサイトHP
http://db.cger.nies.go.jp/gem/ozon/uv/uv.html
有害紫外線モニタリング
ネットワーク参画拠点

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