「大気汚染物質広域監視システム(そらまめ君)」の公開について


平成12年6月14日(水)
環境庁大気保全局企画課 03-5521-8291
 広域大気管理室長:桜井 康好(6510)
     室長補佐:太田志津子(6562)
       担当:袖野 玲子(6562)
国立環境研究所 0298-50-2342
 環境情報センター長:大島 高志 
   情報整備室長:小沢 晴司


環境庁は、関東地域1都7県(茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、山梨)の大気汚染情報(1時間ごとの速報値)及び光化学オキシダント注意報等の発令状況をオンラインシステムで収集し、環境庁及び国立環境研究所のホームぺージ上で6月15日(木)より一般に提供する。
 なお、本システムの愛称を「空をマメに監視する」システムという意味を込め、「そらまめ君」と命名した。今後、「そらまめ君」のキャラクターデザインを公募する。


1.大気汚染物質広域監視システムについて
 
 わが国では、大気汚染防止法に基づき、都道府県及び大気汚染防止法上の政令市により大気汚染の常時監視がそれぞれの行政区域単位で行われているが、光化学オキシダント等については、大都市に限らず発生源地域ではないその周辺部にまで高濃度日が多く出現する等、「広域的な」汚染傾向が認められているため、広域的な大気汚染状況の監視体制が必要とされてきた。このため、環境庁では、平成8年6月より関東地域の地方公共団体を対象として、大気環境データをリアルタイムで収集・配信するとともに、光化学オキシダント濃度等の前日・当日予測を行うシステムを運用してきたが、このたび、オンラインシステムで収集した関東地域1都7県(茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、山梨)の大気汚染情報(1時間ごとの速報値)及び光化学オキシダント注意報等の発令状況を、環境庁(EICネット)及び国立環境研究所のホームぺージ上で6月15日(木)から一般に提供することとした。
 これまで東京都や神奈川県等一部の地方公共団体が単独でホームページで大気汚染データを公開する例はあったが、複数の都県にまたがる広域のデータ公開は初めて。
 
 
2.提供する情報の概要
 
(1)大気汚染情報
  大気汚染防止法第22条に基づき、各地方公共団体が大気汚染常時監視測定局において測定した大気汚染情報(1時間ごとの速報値)。
       対象測定項目:二酸化硫黄、光化学オキシダント、一酸化窒素、二酸化窒素、一酸化炭素、浮遊粒子状物質(SPM)、非メタン炭化水素、風向、風速、気温、相対湿度
       表 示 方 法:広域地図表示、都県別地図表示、予報区内最高オキシダント濃度表示、時系列表示、都県別一覧
        *データ蓄積期間は1週間。
     
(2)光化学オキシダントの注意報及び警報発令状況
  大気汚染防止法第23条第1項及び各都道府県等が独自に定めている要綱等に基づき発令された注意報等情報。
      注意報等情報:発令区、発令時刻、解除時刻、最高オキシダント濃度
      表 示 方 法:発令状況地図表示、発令状況一覧
 
 
3.大気汚染物質広域監視システムのアドレス
 
http://www-aeros.nies.go.jp/
 
 
4.大気汚染物質広域監視システムの愛称等
 
略称:AEROS(Atmospheric Environmental Regional Observation System)
 
愛称:そらまめ君(空をマメに監視する)
 
 
5.「そらまめ君」のキャラクターデザインの公募について
 
 本システムの愛称「そらまめ君」に対して、本システムが国民に親しんでもらえるようにキャラクターデザインを募集する。応募に際しては、氏名、性別、年齢、職業(学校名)、連絡先を明記の上、紙もしくは電子情報で描いた「そらまめ君」のデザイン画を平成12年7月末日までに下記の宛先に郵送または電子メールにより送付していただく。
 なお、発表は8月下旬を予定しており、採用者1名に直接通知を行うが、採用されなかった場合は特に連絡を入れないのでご了承願いたい。また、採用作品は環境庁ホームページ等に掲載されるとともに、採用者には記念品を差し上げる。
 
 (宛先)〒100-8975 東京都千代田区霞が関1−2−2
           環境庁大気保全局企画課広域大気管理室 宛
     
     e-mail:taiki-koiki@eanet.go.jp
 
 
(注意事項)
・応募作品は未発表のものに限る。
・応募作品の著作権は環境庁に帰属する。
・応募作品は、原則として返却はしない。
 
 
参考
 
1.光化学オキシダントの発生機構
 光化学オキシダントは、工場や自動車から排出される窒素酸化物及び炭化水素類を主体とする一次汚染物質が、太陽光線の照射を受けて光化学反応を起こすことにより発生する二次的な汚染物質である。日差しが強く、気温が高く、風が弱い日等に高濃度になりやすい。
 注)「注意報」:光化学オキシダント濃度の1時間値が0.12ppm以上で、気象条件からみてその状態が継続すると認められる場合に、大気汚染防止法第23条第1項の規定により発令される。
   「警報」:各都道府県等が独自に要綱等で定めているもので、一般的には、光化学オキシダント濃度の1時間値が0.24ppm以上で、気象条件からみてその状態が継続すると認められる場合に発令される。
 
2.緊急時の措置の概要
 大気汚染防止法においては、光化学オキシダントの濃度が高くなり、被害が生ずるおそれがあるときは、都道府県知事等が注意報を発令し、報道、教育機関等を通じて、住民、工場・事業場等に対して情報の周知徹底を迅速に行うこととなっている。また、この際、光化学オキシダントの原因物質である窒素酸化物及び炭化水素類の排出削減のため、工場・事業場等に対しては、ばい煙排出量の削減について、自動車の使用者に対しては運転の自主的制限について、それぞれ協力を求めることとなっている。