湖や沼で、水面が緑色のペンキを流したようになっているのを、見たことがありませんか? これがアオコです。アオコの正体(しょうたい)は、大量に発生(はっせい)した植物プランクトンです。アオコが発生すると、やがてほとんどが死んでくさり、とてもいやなにおいを出します。ダムなどに発生すると、そのダムの水を利用した水道の水がくさくなるほどです。
また、アオコの死がいがくさるときには、水中の酸素(さんそ)をたくさん使うので、魚などの生き物が、酸素不足で死んでしまうことがあります。
じつは、アオコの発生は、人間のくらしが原因(げんいん)だといわれています。生活排水(せいかつはいすい)・肥料(ひりょう)などにふくまれる、チッ素やリンという物質(ぶっしつ)が、川から湖や沼に流れこみ、水中の植物プランクトンたちのよい栄養(えいよう)になって、アオコが大発生するのです。
このように栄養となるものが増(ふ)えすぎてしまった状態(じょうたい)を「富栄養化(ふえいようか)」といいます。 |
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湖面をおおうアオコ。けんびきょう写真は、もう毒だといわれるミクロキスティス・ピリディスというアオコの一種。 |
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