東京湾(とうきょうわん)や瀬戸内海(せとないかい)など、陸地にかこまれた海が汚(よご)れているいちばんの原因(げんいん)は、工場や家庭から出る汚れた水だといわれています。洗濯(せんたく)や食器を洗ったあとの水や、トイレの排水(はいすい)などは、下水道から下水処理場(しょりじょう)に運ばれ、きれいにされて川や海に流されます。
しかし、まだ下水道がととのっていない地域(ちいき)がたくさんあるのです。またこの他に、自然(しぜん)の川のもっていた浄化機能(じょうかきのう)(水をきれいにする働き)も近年弱くなってきたことが問題とされています。
また、工場や農地、ゴルフ場、牧場などでは、薬品(やくひん)や農薬(のうやく)などが使われるので、そこから化学物質(かがくぶっしつ)が流れ出してしまうことがあります。これらは、目には見えませんが、魚などの生き物の体の中に長い期間にわたって影響(えいきょう)をあたえます。
また、洗剤(せんざい)や農薬にふくまれるリンという物質が海に流れこむと、それが栄養(えいよう)になって、プランクトンが増(ふ)えすぎて、赤潮(あかしお)という害になることがあります。
そのほかにも、石油タンカーの事故(じこ)などで流れ出した石油や、船や海ですてられたプラスチックなどのゴミも海の汚れの原因です。
こうしてみると、みんな人間のしわざですね。 |
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しょう油大さじ1ぱいは、お風呂1.5はい分の水でうすめないと魚がすむことはできない。天ぷら油500ミリリットルでは、330ぱいの水が必要になる。 |
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