2050年低炭素社会シナリオに関する国際シンポジウム
−脱温暖化シナリオ構築とその政策効果について−

日 時
2005年3月24日(木) 10:00-17:30
会 場
品川プリンスホテル新館17階「大磯」(品川駅から徒歩2分)
主 催
(独)国立環境研究所、東京工業大学、(財)地球環境戦略研究機関
共 催
環境省
運営事務局
(独)国立環境研究所社会環境システム研究領域
参加費
無 料(事前登録が必要です)

■開催趣旨

 京都議定書以降の国際的枠組みにおいて、欧州各国では2050年までに、温室効果ガス排出量を現時点の半分以下にする大幅削減を目指した政策を展開している。 なぜ、このような政策が欧州で進められているのか?今年7月に英国で開かれるG8先進国サミットの中心テーマの一つは、低炭素社会実現に資する政策提言を行うことである。
 本ワークショップでは、英国、ドイツ、フランス、オランダなどで行われている2050年低炭素社会シナリオ構築活動について、実際にその構築に関わった専門家が、各国のシナリオ構築に至った経緯、シナリオ構築の手法およびその結果、 シナリオから得られる政策提言および社会的意義などについて講演する。また、気候安定化に向けた温室効果ガス排出量削減の具体的な目標値設定およびそれを各国に割り当てる枠組みについて日・欧の専門家が講演し、議論を行う。 さらに、2004年度から3年計画でスタートし、日本の研究者が約60名参加している「2050年脱温暖化社会プロジェクト」(地球環境研究総合推進費で運営)の研究枠組み・現在の進捗について報告する。
 2050年低炭素社会シナリオ構築の専門家が一同に会して意見交換を行うのは、世界で初めての機会である。2050年頃には現在の社会インフラのかなりが変更されるであろう。 今から長期の方向性を打ち出しておけば、都市、交通、産業などでエネルギーに依存している現状の社会インフラを変更するための制度変革、技術開発、ライフスタイルチェンジなどに関する具体的な政策を提案することができる。 各国ではどのような提案がなされ、政策に結びついているのか?日本の政策立案に共通する部分、異なる部分はどのような点なのか?公開シンポジウム(参加費無料)を通じて参加者とともに議論を深める。

■プログラム(予定)

10:00-10:15 シンポジウム開催の辞 環境省
小島敏郎地球環境局長
セッション1 脱温暖化シナリオ構築の全体概要
10:15-10:30 シンポジウムの目的

国立環境研究所
西岡秀三プロジェクトリーダー
10:30-11:00 EU の長期気候政策 EC 環境局
Dr. Artur Runge-Metzger
セッション2 長期温室効果ガス削減目標の設定方法について
11:00-11:10 長期目標検討に関する課題 東京工業大学
蟹江憲史
11:10-11:30 長期目標設定の周辺状況 ドイツ連邦環境庁
Dr. Martin Weiss
11:30-11:50 目標設定とステークホルダー・ダイアローグ ハーバード大学
Dr. Marleen van de Kerkhof
11:50-12:30 ディスカッション 討論者
オランダ国立公衆衛生環境研究所
Dr. Joop Oude Lohuis
討論者
地球環境戦略研究機関
Dr. Srinivasan Ancha
セッション3 2050 年低炭素社会シナリオ開発とその政策効果
13:30-13:40 本セッションの議論のポイント 国立環境研究所
藤野純一
13:40-14:20 英国2050 シナリオ 英国貿易産業省
Mr. Stephen Green
14:20-14:50 ドイツ2050 シナリオ ブッパタール研究所
Dr. Manfred Fischedick
14:50-15:20 フランス2050 シナリオ フランス持続的発展と国際関係研究所
Mr. Michel Colombier
15:20-15:40 コーヒーブレイク
15:40-16:10 オランダ2050シナリオ:蘭エネルギー研究センター Mr. Remko Ybema
16:10-16:30 日本2050 シナリオ 国立環境研究所
藤野純一
16:30-17:20 パネルディスカッション
17:20-17:30 ワークショップのまとめ

*講演、質疑応答は日本語および英語(日英同時通訳あり)で行います。

■問い合わせ先

(独)国立環境研究所社会環境システム研究領域 統合評価モデル研究室 藤野純一
〒305-8506 茨城県つくば市小野川16-2
ファックス:029-850-2572

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