『第6回国立環境研究所 E-wasteワークショップ』ご案内(第二報)

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第5回国立環境研究所 E-wasteワークショップ ご案内(第二報)

開催趣旨

アジア地域においては、経済成長に伴う廃棄物発生量増加や循環資源の国際貿易が盛んになっており、なかでも、電気電子機器廃棄物すなわちE-wasteについては、不適正なリサイクル・廃棄による環境汚染の問題が指摘されるとともに、発生・流通量の増大や環境規制・処理施設の未整備などから、今後の対策の優先順位の高い対象といえます。

日本政府は2004年のG8サミットで3Rイニシアティブを提唱して以降、各国での3R(リデュース、リユース、リサイクル)を通じて循環型社会の構築を目指す方向性や「ゴミゼロ国際化行動計画」などを世界に発表してきました。また、E-wasteについては、使用済み家電製品やパソコンなどの海外流出やその対応に国内で関心が高まるとともに、海外でもバーゼル条約事務局の「アジア太平洋地域におけるE-wasteの環境上適正な管理プロジェクト」(2005〜2008年)や、2008年6月には同条約第9回会合において「電子機器に関する行動のためのパートナーシップ(PACE)」が採用されるなど、アジア地域などでのE-wasteの適正な管理に向けた活動が進んでいます。

私たち国立環境研究所では2004年以降、5回の「国立環境研究所E-wasteワークショップ」を開催してきました。これまでのワークショップでは、アジアを中心とした各国の専門家が集い、国際資源循環や各国の中でのE-waste問題の現状と課題を共有し、その3R推進に向けた課題を議論してきました。

近年は、E-wasteの物質フロー分析について、国家間比較や越境移動の定量化、さらに金属資源の効率よい回収方法の検討などが求められています。加えて、有害性の詳細な調査と評価方法の検討や、環境汚染や健康被害の防止に向けた回収・リサイクルなどの具体的な取り組みも必要とされています。このような観点から、本年12月7日に開催する「第6回国立環境研究所E-wasteワークショップ」においては、E-wasteのリサイクル処理プロセス、資源性と有害性、回収・リユース・リサイクルの制度に焦点を当てます。各国の研究者が連携し、最新の情報を交換・蓄積することにより、E-waste問題の解決に資することを目的としております。本ワークショップへの多数の関係者のご参加とともに、有益な議論が行われることを期待します。

開 催 日 2009年12月7日(月)
場  所 北海道大学百年記念館大会議室
〒060-0808 札幌市北区8条西5丁目
http://www.hokudai.ac.jp/bureau/info-j/hyaku.html (日本語)
主  催 独立行政法人 国立環境研究所
http://www.nies.go.jp/index-j.html
言  語 英語(通訳はつきません)
参 加 費 無料
参加登録 定員がありますので参加登録が必要です。氏名(ふりがな)、所属、住所、E-mail、TEL番号、FAX番号を記載のうえ、お早めに下記までお送り下さい。6e-waste@nies.go.jp
主催者から今後の関連のご案内を送る場合があります。不要な方はその旨を明記して下さい。
北海道大学百年記念館案内図
12月7日(月)〜9日(水)にはロイトン札幌でEcoDesign 2009が開催されます。
        http://www.mstc.or.jp/imf/ed/Japanese%20index.html

暫定プログラム(敬称略)

12月7日(月)
9:30
北海道大学百年記念館 大会議室
受付開始
10:00 開会挨拶 太田 進(国立環境研究所 理事)
10:15-12:00 セッション1 「アジアにおけるE-wasteリサイクル技術の類型化」
座長:吉田 綾(国立環境研究所)

吉田綾 (国立環境研究所)
「アジアにおけるE-wasteリサイクル技術の類型化 研究の背景と目的」
Nguyen Duc Quang, Huynh Trung Hai(ハノイ工科大学, ベトナム)
「ベトナムにおけるE-wasteリサイクル」
Rolly Tallod, Florencio C. Ballesteros, Jr.(フィリピン大学ディリマン校, フィリピン)
「E-wasteアセスメント・マネジメント:フィリピンの経験から」

12:00-13:30 昼食
13:30-15:00 セッション2 「E-wasteリサイクルの資源性・汚染性」
座長:村上進亮 (東京大学大学院)

高橋 真 (愛媛大学)
「インドおよびベトナムのe-wasteリサイクリング地域における残留性有害物質による環境汚染と人体曝露に関する評価」
Sukandar, S.Si (バンドン工科大学, インドネシア)
「インフォーマルセクターによるE-wasteリサイクル: E-waste部品からの金回収のケーススタディ」
小口正弘(国立環境研究所), 村上進亮 (東京大学大学院), 肴倉宏史(国立環境研究所), 貴田晶子(国立環境研究所)
「二次資源としての使用済み電気・電子製品の類型化」

15:00-15:20 休憩
15:20-17:00 セッション3 「E-wasteリサイクルの制度システム構築」
座長:小島道一(アジア経済研究所)

吉田文和(北海道大学), 吉田晴代(札幌大学)
「日本・EUのWEEEリサイクルからの経験に学ぶ」
村上(鈴木)理映 (国立環境研究所)、鄭城尤(日本学術振興会/アジア経済研究所)
「先進国の経験から見る途上国のE-wasteリサイクル制度構築への示唆」
Eric Williams(アリゾナ州立大学)
「使用済み電子電気機器の発生、運搬、処置とリスク:ケーススタディと政策への示唆」

17:00-18:00 総括討論
座長:寺園 淳 (国立環境研究所)

Huynh Trung Hai(ハノイ工科大学, ベトナム)
Florencio C. Ballesteros, Jr.(フィリピン大学ディリマン校, フィリピン)
Sukandar, S.Si (バンドン工科大学, インドネシア)
Eric Williams (アリゾナ州立大学, アメリカ)
本多俊一(環境省大臣官房 廃棄物・リサイクル対策部 適正処理・不法投棄対策室)

18:00 まとめ・閉会挨拶 寺園 淳 (国立環境研究所)

主催者事務局  :吉田 綾, 高畑 恒志, 渡部真紀子, 佐藤恭子

独立行政法人 国立環境研究所 循環型社会・廃棄物研究センター
TEL: 029-850-2985 FAX: 029-850-2931
E-mail: 6e-waste@nies.go.jp

個人情報について  :参加登録で頂いた個人情報は、主催者事務局によって厳重に管理いたします。