| 基本情報 |
| 和名 |
ミステリークレイフィッシュ |
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| 分類群 |
節足動物門 甲殻亜門 軟甲綱 十脚目 アメリカザリガニ科 (Arthropoda, Crustacea, Malacostraca, Decapoda, Cambaridae) |
| 学名 |
Procambarus virginalis |
| 主なシノニム |
Procambarus fallax f. virginalis |
| 英名等 |
Marbled crayfish, Marmorkrebs |
| 自然分布 |
自然分布域は知られていない.本種はスロウザリガニ Procambarus fallax に由来し,飼育下で成立したと考えられている.遺伝的解析により,起源となった系統は米国フロリダ州エバーグレーズ地域の P. fallax 集団に由来すると推定されている. |
| 形態 |
体色は灰褐色から青緑色,茶褐色など変異があり,頭胸甲や腹部に大理石状の斑紋(マーブル模様)が見られる.腹部背面には正中線に沿って暗色の縦線が見られる.頭胸甲背面にある左右一対の鰓心溝(弧状の溝)は相接せず,アレオラ(areola:左右の鰓心溝に挟まれた区域)が開くことでアメリカザリガニと区別される.外見は近縁のスロウザリガニに類似する. |
| 生息環境 |
河川,湖沼,池沼,水路,湿地などの淡水環境.止水域から流水域まで幅広い環境に生息する. |
| 繁殖生態 |
全個体が雌で、絶対単為生殖によって繁殖する。単独個体からでも個体群が成立する可能性がある。 |
| 生態的特性 |
三倍体生物で,飼育条件下では孵化後約110~255日で繁殖を開始することが報告されている.最大抱卵数は700個以上になることがあり,卵は水温20℃では産卵後約20~25日で孵化する.遺伝的変異は極めて小さい一方、DNAメチル化パターンには個体群間で顕著な違いが認められ,環境に応じた表現型可塑性にエピジェネティックな機構が関与する可能性が指摘されている. |
| 侵入情報 |
| 国内移入分布 |
北海道(札幌市:2006年に野外確認、定着未確認),愛媛県(松山市:2016年に初確認、2025年にも生息が確認),沖縄県(那覇市・浦添市:2024年~2026年にかけて定着、繁殖および複数地点への分布拡大が確認) |

※必ずしも色が塗られた地域全体に分布するわけではありません
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| 移入元 |
不明 |
| 侵入経路 |
観賞用飼育個体の遺棄・放流が推定される. |
| 侵入年代 |
1996年頃(国内観賞用飼育個体の流通開始),2006年(国内野外初確認) |
| 影響 |
在来生物を捕食,生息地の改変*,病原体・寄生生物の媒介*(*潜在的影響を含む) |
| 法的扱い |
特定外来生物 |
| 防除方法 |
タモ網やトラップなどによる捕獲,水抜きなどの方法がある.ただし,陸上を移動できるため,水抜きのみでは駆除が難しい可能性がある.海外では,ミステリークレイフィッシュの駆除を目的として,生息水域の水抜きや,石灰処理,捕食魚の導入が試みられている.また,他の外来ザリガニ類では,殺生物剤の使用や生息水域の埋め立て,コンクリートによる巣穴の封鎖などの強硬な防除手段も講じられている.小規模で閉鎖的な水域では,複数の手法を組み合わせた集中的な防除が考えられる.新たな放流や他水域への移動を防止するとともに,早期発見と継続的な監視が重要である.加えて若齢個体の産卵への早期参加が本種の高い増殖率を支えていると考えられているため,若齢個体の防除が密度抑制の上で重要とされる. |
| 問題点等 |
単為生殖により単独個体から繁殖でき,繁殖力も高いため,少数の取り残しによって個体群が再形成される可能性がある.トラップによる捕獲では小型個体を捕獲しにくい場合があり,在来動物の混獲にも注意が必要である.開放的な水域では完全駆除が難しい. |
| 海外移入分布 |
ヨーロッパ,アジア,北米,アフリカ(マダガスカルを含む) |