(独) 国立環境研究所 侵入生物データベース Japanese | English
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キボシカミキリ(亜種不明)

基本・侵入情報 参考資料リスト
基本情報
和名 キボシカミキリ(亜種不明) (写真なし)
分類群 コウチュウ目 ハムシ上科 カミキリムシ科
(Cerambycidae, Chrysomeloidea, Coleoptera)
学名 Psacothea hilaris subsp.
英名等 yellow-spotted longicorn beetle
自然分布 種としての自然分布は,伊豆諸島(三宅島・御蔵島),対馬,琉球列島,台湾,大陸中国,鬱陵島(韓国)で,多数の亜種に分けられている.中部-近畿-中国地方,四国,九州北部のもの(西日本型)は在来か外来か不明.
形態 体長15-30mm程度のカミキリムシ.触角は雄では体長の3倍,雌では体長の2倍程度.多くの地域の個体群では,黒地に黄色の斑点を鞘翅に持つ.前胸部の形状・斑紋には著しい地理的変異がある.東北-関東甲信越の集団(“東日本型”)と中部-西日本の集団(“西日本型”)の間で形態に差異がある.前者は前胸背面の縦条斑紋が淡色で中央で切れず連続するという点で後者と区別される.
生息環境 森林,農地,市街地
繁殖生態 雄がクワ等(寄主植物)の幹上で徘徊または待ち伏せして雌を待ち,交尾する.雄は羽化直後から交尾可能,雌は羽化後5日程度で交尾.
生態的特性 5月-11月に活動.卵で越冬.東日本型は6月中旬から羽化し,九月中・下旬に成虫が多くなる.西日本型は五月中旬から羽化し,6月中・下旬に成虫が多くなる.
食性:クワ科植物を食べる.
侵入情報
国内移入分布 本州,四国,九州に分布.東北-関東甲信越,静岡には「東日本型」,中部-近畿-中国地方,四国,九州には「西日本型」が分布.九州北部・四国・本州の西日本型は,在来の可能性もある.尚,伊豆諸島八丈島にも移入集団が分布し,奄美大島・徳之島産亜種 P. h. maculata と同定されている. 国内分布図
※必ずしも色が塗られた地域全体に分布するわけではありません
移入元 移入個体群によって起源が異なると考えられている.薩摩半島では琉球列島各地の亜種が記録されている.東日本型は台湾または中国北部由来,九州のものは対馬,鬱陵島由来の可能性が指摘されている.他の西日本型の起源は不明.
侵入経路 ガジュマルなどの観葉植物に随伴して非意図的に運ばれたと考えられている.
侵入年代 日本での最初の記録は1870年ごろの長崎の材木置き場.東日本型は1930年ごろに東京で初記録.神奈川県では1942年に逗子で初記録.鹿児島県本土では1959年に枕崎でトカラ産亜種が記録され,それ以降琉球列島各地の亜種が記録されている.
影響 イチジク・クワなどのクワ科植物を食害
影響を受ける在来生物:イチジク,クワなどのクワ科植物
法的扱い カミキリムシ科は検疫有害動物(植物防疫法)
防除方法 カミキリムシ類特異的に病原性を持つ糸状菌を利用した防除法が考案されている.
問題点等 情報整理中
海外移入分布 なし
備考
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