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2018年4月12日

「スモッグの正体を追いかける-VOCからエアロゾルまで-」
国立環境研究所「環境儀」第68号の刊行について(お知らせ)

(筑波研究学園都市記者会、環境記者会、環境省記者クラブ同時配付)

平成30年4月12日(木)
国立研究開発法人国立環境研究所
  編集分科会委員長  :三枝 信子
 〃 担当WGリーダー :遠嶋 康德
 〃 事務局(環境情報部情報企画室)
     室長     :阿部 裕明
     担当     :青池美江子

   国立研究開発法人国立環境研究所(以下、『国立環境研究所』という。)は、研究成果等をわかりやすく伝える研究情報誌「環境儀」の最新号、「スモッグの正体を追いかける-VOCからエアロゾルまで-」を刊行します。
   大気に排出された化学物質は、あるときは太陽光の降り注ぐ日中に、またあるときは夜間に起こる化学変化により別の物質に変化します。化学変化によって生じる二次汚染物質は、直接排出された汚染物質とともに、環境、人体及び生態系に有害な影響を及ぼす恐れがあります。
   国立環境研究所では、大気中の化学変化を調べるための「スモッグチャンバー」と呼ばれる装置を使って、光化学オキシダントや二次有機エアロゾル(PM2.5の主要成分の一つ)の発生に関連する化学変化のメカニズムの解明に取り組んできました。
   本号では、「スモッグチャンバー」の仕組みや、オキシダントと二次有機エアロゾルの発生プロセス等について解説します。

1 本号の内容

○Interview 研究者に聞く「スモッグチャンバーで大気中の化学反応を明らかに」

No.68表紙

   地球をとりまく大気中には存在量は少ないものの、たくさんの種類の物質(微量成分)が含まれています。それらの中には、人体や環境に好ましくない影響を及ぼすものがたくさん含まれています。これらの成分がやっかいなのは、大気に放出された汚染原因物質が大気中での化学反応によって次々と別の物質に変化し、時には自分たちが直接排出した覚えがない微小粒子などに形を変え、予想しなかった影響を及ぼすことです。その反応過程やメカニズムをスモッグチャンバーという特殊な実験装置を用いた大気反応の模擬実験で明らかにしています。

<研究担当者>

今村 隆史(いまむら たかし)
環境計測研究センター長(現:企画部フェロー)
佐藤  圭(さとう けい)
地域環境研究センター 広域大気環境研究室 主任研究員

○Summary「私たちをとりまく大気汚染問題をスモッグチャンバーで探る」

   わが国の大気汚染問題は、国内の問題から越境汚染を含む複合的な問題に変化してきました。さらに、単純な問題解決から大気質の維持管理や影響評価へと研究目的が移行しています。ここでは、最近の研究例として、まだ測定で捕らえきれていないオキシダントの原因物質を探る研究、二次有機エアロゾルの揮発性の研究等を紹介します。

○研究をめぐって「スモッグチャンバーを活用した最新の大気化学研究」

   大気化学の研究は、室内実験や野外実験によるプロセス解明、野外観測やモニタリングによる実態把握及びモデリングによる現象の説明と知識の検証からなる協力体制によって発展してきました。スモッグチャンバーを活用した研究もこのような協力体制で進められています。本号では、世界、日本、及び国立環境研究所でのスモッグチャンバーを活用した最新の大気化学研究がどのような協力体制の下で進められているかを解説します。

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