第8回生態影響試験実習セミナーの開催について(お知らせ)【イベント終了】
(筑波研究学園都市記者会、
環境省記者クラブ同時配付)
平成27年10月2日(金) 国立研究開発法人 国立環境研究所 環境リスク研究センター センター長:鈴木規之 室長:鑪迫典久 研究員:渡部春奈 |
環境リスク研究センターでは、生態影響試験に関する標準機関(レファレンス・ラボラトリー)機能の整備を進めています。 国内外における生態影響試験の基準を確立する中核機関として、幅広い機関への生態影響試験法の普及・啓発を目的とした「生態影響試験実習セミナー」を平成27年11月18日(水)~20日(金) の3日間の日程で開催します。 第8回目となる今回は、オオミジンコを用いた遊泳阻害試験とニセネコゼミジンコを用いた繁殖試験を取り上げます。 |
1. 開催の趣旨
事業場等からの排水やその放流先である水環境中に含まれる多様な化学物質のうち、各種法令によって規制・監視されている物質は限られています。そのため、水生生物に対する、新規の化学物質や複数の物質による複合的な影響が懸念されています。
日本では現在、化審法や農薬取締法において、化学物質の生物影響を評価するために、藻類や甲殻類、魚類などを用いた生態影響試験が導入されています。諸外国と同様に、排水管理において生態影響試験を導入する事業場が増え始めていることからも、生態影響試験法の需要は今後も増加していくと考えられます。これを受けて、新たに生態影響試験の導入を検討する機関にとって、信頼性の高い試験結果を得るためには、ガイドラインに示された試験法の実際を経験し、経験者による操作技術のノウハウ修得、必要な設備・器具等の整備、安定的な試験生物の入手・管理等を行うことが重要です。
生態影響試験の普及・啓発を図るため、環境リスク研究センターでは生態影響試験に関する標準機関(レファレンス・ラボラトリー)機能の整備を進めています。その活動の一環として、生態影響試験の実施や導入を検討している試験機関や地方環境研究所等を対象に、基礎的な知識・技術等の普及を目的とした短期実習セミナーを開催します。
第8回目となる本セミナーでは、甲殻類のオオミジンコを用いた遊泳阻害試験およびニセネコゼミジンコを用いた繁殖試験を対象とした座学と実習を行います。
2. セミナーの概要
OECDテストガイドライン202であり、化審法や農薬取締法に導入されている、オオミジンコ(Daphnia magna)を用いた遊泳阻害試験と、カナダ・米国の排水試験法や国内で検討中の「生物応答を用いた排水試験法(検討案)」に用いられている、ニセネコゼミジンコ(Ceriodaphnia dubia)を用いた繁殖試験を対象とし、主に以下の内容を実施します。
2) 試験生物の飼育方法や試験に関わる基本的な操作技術の指導
3) 生態影響試験に用いる設備・器具等の紹介
4) 生態影響試験に関わる質問・相談の受付
3. 開催の概要
名称: 第8回生態影響試験実習セミナー
〒305-8506 茨城県つくば市小野川16-2
対象機関:事業所排水や化学物質等を対象とした生態影響試験を実施している、
または導入を検討している試験機関や地方環境研究所等
定員: 20名
参加者は各機関につき2名までとさせていただきます。
定員20名を超過した場合は、生態影響試験の経験等を考慮した上で
参加者を決定させていただきます。
http://www.nies.go.jp/risk/referencelab/relab_semi/2015_8/index.html にアクセスし、ウェブサイト上から参加申込みフォームに必要事項を記載の上、送信して下さい。
下記を記載の上、件名を『セミナー参加申込み』としてreferencelab.risk@nies.go.jpに送信して下さい。
・参加者氏名、所属(職名)、メールアドレス、電話番号、住所
・生態影響試験の実施状況(経験)
・生態影響試験に関わる質問
生態影響試験実習セミナー事務局
担当:渡部 (わたなべ)、鑪迫 (たたらざこ)
電話・FAX:029-850-2851
E-mail:referencelab.risk@nies.go.jp
4.プログラム(予定)
日時 | 内容 |
---|---|
1日目(11月18日) | |
9:30~10:00 | 受付開始 |
10:00~10:15 | セミナー開催趣旨・概要の説明 |
10:15~11:00 11:00~12:00 |
[座学] オオミジンコを用いた遊泳阻害試験の概要 [実習] オオミジンコを用いた遊泳阻害試験の開始 |
12:00~13:00 | 昼食(自己紹介) |
13:00~13:15 | [座学] オオミジンコを用いた遊泳阻害試験の開始 |
13:15~14:15 14:15~16:00 |
[座学]ニセネコゼミジンコを用いた繁殖試験の概要 [実習]ニセネコゼミジンコを用いた繁殖試験の開始 |
16:00~16:15 | 休憩 |
16:15~16:45 | [座学]ニセネコゼミジンコの飼育方法 |
16:45~17:00 | 質疑応答・本日の実習のまとめ・明日の予定確認 |
17:00~ | 懇親会(研究所内) |
2日目:(11月19日) | |
10:00~11:00 | [座学]オオミジンコを用いた遊泳阻害試験の観察方法 [実習]オオミジンコを用いた遊泳阻害試験の観察 |
11:00~12:00 | [実習]ニセネコゼミジンコを用いた繁殖試験の観察 |
12:00~13:00 | 昼食 |
13:00~13:45 | [実習]ニセネコゼミジンコを用いた飼育操作の実施 |
13:45~15:15 | [座学]ニセネコゼミジンコを用いた繁殖試験の統計解析 |
15:15~15:30 | 休憩 |
15:30~16:50 | [講義](仮)ミジンコを用いた研究事例、生態影響試験GLP機関について |
16:50~17:00 | 質疑応答・本日の実習のまとめ・明日の予定確認 |
3日目:(11月20日) | |
9:30~10:00 | [実習]オオミジンコを用いた遊泳阻害試験の観察(試験終了) |
10:00~11:15 | [実習]ニセネコゼミジンコを用いた繁殖試験の換水 |
11:15~12:00 | 見学 実験室の案内と器具の説明 |
12:00~13:00 | 昼食 |
13:00~14:30 | [座学]オオミジンコを用いた遊泳阻害試験結果の統計解析 |
14:30~14:50 | 質疑応答・アンケートの実施 |
14:50~15:00 | 閉会の挨拶 |
※プログラムの内容は、予告なく変更になる場合があります。予めご了承下さい。
以上