国立環境研究所の特別研究成果報告書の公表について(お知らせ)
(筑波学園都市記者会同時発表)

平成17年3月31日
独立行政法人国立環境研究所
主任研究企画官 松村  隆 (029-850-2302)
環境情報センター長 岩田 元一 (029-850-2340)
担当 企画・広報室 田辺  仁 (029-850-2303)
    課題代表者 今井 章雄 (029-850-2544)

概 要
 国立環境研究所では、特別研究「湖沼における有機炭素の物質収支および機能・影響の評価に関する研究」(平成13〜15年度実施)の成果をとりまとめたので公表します。

 本研究は、下水道や浄化槽の整備等の生活廃水対策の実施にもかかわらず、環境基準の達成率が依然として低い湖沼環境の改善に必要な科学的知見を蓄積するため、全有機炭素(TOC)ベースの排出負荷量の算定、湖内3次元流動モデルの構築、湖水難分解性溶存有機物(DOM)の動態・特性・起源、機能・影響の把握等を行ったものです。

1 研究の目的

 琵琶湖北湖で注目された湖水中の難分解性溶存有機物(dissolved organic matter, DOM)濃度の漸増現象は,その後,十和田湖,霞ヶ浦,印旛沼,さらに内湾の富山湾等で確認され、遍在的な広がりを見せている。 湖沼でのDOM濃度の上昇は,植物プランクトン増殖・種組成等湖沼生態系の変化,水道水源水としての健康リスク(トリハロメタン等)の上昇および異臭味等,湖沼環境に甚大な影響を及ぼすと考えられるため,緊急に,湖水中の難分解性DOMの漸増メカニズムを定量的に解明する必要がある。
 本研究は,湖水溶存有機物(DOM)の特性・起源,湖沼生態系への機能・影響に関する科学的知見を集積し,その知見を踏まえて湖沼における難分解性DOMの主要発生源や動態を有機炭素としての物質収支に基づいて定量的に明らかにすることを目的とした。

2 報告書の要旨(別添のとおり)

課題 湖沼における有機炭素の物質収支および機能・影響の評価に関する研究

3 閲覧・入手についての問い合わせ先
 ● 国立環境研究所の刊行物は、以下で閲覧することができます。
   ・国立環境研究所図書室
   ・国立国会図書館
    また、国立環境研究所ホームページで、閲覧することができます。

http://www.nies.go.jp/

 ● 残部があるものは頒布(送料要負担)していますので、下記へお問い合わせ下さい。
連絡先 国立環境研究所環境情報センター 情報企画室出版普及係
(TEL: 029-850-2343,   E-mail:pub@nies.go.jp)