平成17年2月3日(木)
独立行政法人国立環境研究所
主任研究企画官: |
松村 隆 |
(029-850-2310) |
環境情報センター長: |
岩田 元一 |
(029-850-2340) |
担当:企画・広報室 |
松本 公男 |
(029-850-2453) |
情報企画室 |
竹内 久智 |
(029-850-3371) |
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国立環境研究所では、当研究所の研究成果を国民各層に分かりやすく伝えるため、研究情報誌「環境儀」を発行していますが、このたび第15号を刊行しました。
第15号で取り上げた「干潟の生態系」では、生物の宝庫といわれる干潟の有用性について環境アセスメントを実施する場合などに、より客観的な視点、定量的な指標に基づいた評価が求められていることから、
全国の代表的な干潟を調査・評価するとともに、これを基にした干潟における生態系機能評価モデルの開発に取り組んだ研究成果を中心に紹介しています。
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1.第15号の内容
第15号では、生物の宝庫といわれる干潟の環境アセスメントの実施などに際し、その有用性を客観的な視点、定量的な指標で評価することが必要となっていることから、
全国の代表的な干潟13カ所を選定し、その水文地形学的特徴及び生態系機能指標(底質、水質、栄養条件に関する指標)から類型化するとともに、干潟の生態系機能を定量的に評価するためのモデルの開発を行った研究成果を紹介しています。
具体的には、干潟をその水文地形学的な特徴(地形的特徴、水供給様式)から類型化できること、また潜在的な生態系機能(有機物分解機能など)を一定程度予測できること、そして、米国の湿地生態系機能評価モデルを参考に底生生物や有機物分解活性に関連する項目を加えたモデル(JHGMモデル)を開発し、干潟を同一の基準で評価できるようにしたこと等の成果が得られました。
内容としては、
- 研究担当者へのインタビュー
(野原 精一 生物圏環境研究領域 生態系機構研究室長)
- 「全国の干潟の類型化と生態系評価に関する研究」の概要
- 湿地生態系の研究をめぐって
- 「干潟等湿地生態系の管理」の研究のあゆみ
のほか、「日本の干潟」の紹介、「水文地形学」、「生態系機能」、「ベントス」についての説明等で構成されています。
なお、わかりやすい出版物とするため、これまでと同様、所内での検討に加え、外部の科学関連出版の専門家にリライトを依頼しました。
2.閲覧・入手についての問い合わせ先
● 「環境儀」は、研究所のホームページで閲覧することができます。
ホームページアドレス http://www.nies.go.jp/index-j.html
● 冊子の入手については、下記へお問い合わせ下さい。
連絡先:国立環境研究所環境情報センター情報企画室出版普及係
(TEL: 029-850-2343 E-mail:pub@nies.go.jp)
● 「国立環境研究所友の会」の会員の方には、友の会事務局を通じて継続的に送付いたします。
(友の会ホームページ http://tomonokai.eic.or.jp/)
(参考)これまで「環境儀」で取り上げたテーマ |
第14号
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「マテリアルフロー分析−モノの流れから循環社会・経済を考える」 |
第13号
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「難分解性溶存有機物−湖沼環境研究の新展開」 |
第12号
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「東アジアの広域大気汚染−国境を越える酸性雨」 |
第11号
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「持続可能な交通への道−環境負荷の少ない乗り物の普及をめざして」 |
第10号 |
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「オゾン層変動の機構解明−宇宙から探る 地球の大気を探る」 |
第9号
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「湖沼のエコシステム−持続可能な利用と保全をめざして」 |
第8号
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「黄砂研究最前線−科学的観測手法で黄砂の流れを遡る」 |
第7号
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「バイオ・エコエンジニアリング−開発途上国の水環境改善をめざして」 |
第6号
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「海の呼吸−北太平洋海洋表層のCO2吸収に関する研究」 |
第5号
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「VOC−揮発性有機化合物による都市大気汚染」 |
第4号
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「熱帯林−持続可能な森林管理をめざして」 |
第3号
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「干潟・浅海域−生物による水質浄化に関する研究」 |
第2号
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「地球温暖化の影響と対策−AIM−アジア太平洋地域における
温暖化対策統合評価モデル」 |
創刊号
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「環境中の『ホルモン様化学物質』の生殖・発生影響に関する研究」 |
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