国立環境研究所の研究情報誌「環境儀」第12号の刊行について
(お知らせ:環境省記者クラブ同時配布)

添付ファイル
環境儀第12号 html版  pdf版(5.6MB)


平成16年4月 26日(月)
独立行政法人国立環境研究所
主任研究企画官: 松村 隆 (029-850-2310)
環境情報センター長: 岩田 元一 (029-850-2340)
担当:企画・広報室 松本 公男 (029-850-2453)
情報企画室 坂下 和恵 (029-850-2341)



 国立環境研究所では、当研究所の研究成果を国民各層に分かりやすく伝える
ため、研究情報誌「環境儀」を発行していますが、このたび第12号を刊行しました。

 第12号では、「東アジアの広域大気汚染」を取り上げ、東アジアにおける正確な大気汚染物質発生量を把握するための発生源インベントリーの構築、中国で初めて実施することができた航空機観測による大気汚染物質が含まれたガスやエアロゾルの性状、輸送の解明等の研究成果を中心に紹介しています。


1.第12号の内容

 第12号ではいわゆる酸性雨問題のこれまでの経緯とアジア大陸からの大気汚染物質の影響に関する研究を紹介しています。特に、広域的な大気汚染物質の移動を説明するための酸性雨長距離輸送モデルの開発、そのモデルの基礎となる大気汚染物質の地域ごとの発生量を把握するための発生源インベントリーの構築、さらに、航空機を用いた日本海や中国沿岸域での大気汚染物質濃度の観測と解析について、研究の取組み、成果を紹介しました。
 
 内容としては、

  1. 研究担当者へのインタビュー
    (村野健太郎 大気圏環境研究領域 酸性雨研究チーム総合研究官)
    (畠山 史郎 大気圏環境研究領域 大気反応研究室長)
  2. 「東アジアの広域大気汚染の研究」の概要
  3. 広域大気汚染−酸性雨問題をめぐって(国内外の取組)
  4. 広域大気汚染(酸性雨)研究のあゆみ
 のほか、「酸性雨の成り立ち、影響、対策等」、「酸性雨長距離輸送モデル」及び「東アジア酸性雨モニタリングネットワーク(EANET)」についての解説コラム等で構成されています。
 なお、わかりやすい出版物とするため、これまでと同様、所内での検討に加え、外部の科学関連出版の専門家にリライトを依頼しました。

2.閲覧・入手についての問い合わせ先

 ● 「環境儀」は、研究所のホームページで閲覧することができます。
     ホームページアドレス  http://www.nies.go.jp/index-j.html

 ● 冊子の入手については、下記へお問い合わせ下さい。
   連絡先:国立環境研究所環境情報センター情報企画室出版普及係
       (TEL: 029-850-2343)

 ● 「国立環境研究所友の会」の会員の方には、友の会事務局を通じて継続的に送付いたします。
     (友の会ホームページ http://tomonokai.eic.or.jp/

(参考)これまで「環境儀」で取り上げたテーマ
創刊号
  環境中の「ホルモン様化学物質」の生殖・発生影響
第2号
  アジア太平洋における温暖化対策統合評価モデル(AIM)
第3号
  干潟・浅海域−生物による水質浄化に関する研究
第4号
  熱帯林−持続可能な森林管理をめざして
第5号
  VOC−揮発性有機化合物による都市大気汚染
第6号
  海の呼吸−北太平洋海洋表層のCO2吸収に関する研究
第7号
  バイオ・エコエンジニアリング−開発途上国の水環境改善をめざして
第8号
  黄砂研究最前線−科学的観測手法で黄砂の流れを遡る
第9号
  湖沼のエコシステム−持続可能な利用と保全をめざして
第10号
  オゾン層変動の機構解明−宇宙から探る 地球の大気を探る
第11号
  持続可能な交通への道 環境負荷の少ない乗り物の普及をめざして