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Caulastraea tumida Matthai, 1928  

タバネサンゴ

Meruliniidae Verrill, 1865 サザナミサンゴ科

Caulastraea Dana, 1846 タバネサンゴ属

撮影:松本 尚(西之表市西浦、水深10m)

 

莢の長径は1.5cm前後。

成長形:花束状群体。内湾などの遮蔽的な環境では、直径が1mを超える半球状の大群体になることも珍しくない。小さな群体やポリプがよく膨らんだ群体は、塊状のDipsastraeaキクメイシ属と間違えやすい。

軟体部の色彩と特徴:緑色〜褐色。暖温帯域では群体全体が灰緑色などの明るい色彩のものが多い。ポリプは肉厚で、低次隔壁上縁は白くなって突出して見える。

骨格の特徴:個体は円形〜いびつな楕円形で、莢の長径は1.5cm前後のものが多い。個体配列は基本的にファセロイド型。ただし小群体では、個体間に共骨が発達し、プロコイド型になるものもある。隔壁・肋はそれぞれ30枚前後で、通常4次まで発達する。その厚さは次数によらずほぼ同じで、莢壁上縁でやや厚く、よく突出する。隔壁・肋の上縁には、隔壁と直交するようにやや扁平で先端の尖った鋸歯がよく発達する。また隔壁の側面には、先端の尖った微小突起がよく発達する。隔壁は、莢壁に沿ってほぼ垂直に落ち込み、その内縁にパリ状葉はあまり発達しないため、莢は深く見える。軸柱はよく発達し、隔壁内縁から伸びたトラベキュラで形成される。形は円形〜楕円形で、直径または長径は3〜5mmほど。莢壁は、上部では薄い板状だが下方ではその内外に泡沫組織が形成される。群体基部の裏面や円柱状に伸びた個体の外側面に明瞭なエピテカは形成されない。

生息環境:砂泥が堆積しやすい遮蔽的な内湾や、礁斜面の深みなどで見られる。浅礁湖の浅瀬でもごくまれに見られることがある。

国内での分布:静岡県西伊豆・長崎県対馬以南。種子島ではたまに見られる。

 

* 種子島初記録種

 

 

 

 


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