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Symphyllia agaricia Milne Edwards and Haime, 1849  

ヒロクチダイノウサンゴ

Lobophylliidae Dai and Horng, 2009 オオトゲサンゴ科

Symphyllia Milne Edwards and Haime, 1848 ダイノウサンゴ属

撮影:座安佑奈(西之表市浦田湾、水深6m)

 

コリン上縁は薄く見える。

成長形:準塊状〜塊状群体。岩盤を広く覆いながら成長し、50cmを超える準塊状群体になることがある。長径20cmに満たない場合は、被覆状や半球形になることもある。

軟体部の色彩と特徴:緑色〜褐色。黄緑色や赤紫色などの鮮やかな色彩を持つものもある。口盤の色が異なることが多い。同属他種に比べると肉厚で、群体表面での鋸歯の突出は目立たない。

骨格の特徴:個体配列は基本的にメアンドロイド型だが、並列するコリン間で軸柱が二列に並んだり、1つの軸柱を複数の軸柱が同心円状に囲むように配列したりすることがある。並列するコリン上縁の間隔は2.5cmほど、軸柱が2列になった部分では4.5cmほどになる。コリンの高さは2〜2.5cmと高くなりやすく、長く連なることもあれば、不連続になってモンティクルが形成されることもある。通常、コリンは厚さ3〜5mmだが、頂部が1mm未満の薄さに、基部が1cm近くの厚さになることもあり、表面が不規則に見える群体も少なくない。隔壁は5次まで形成され、低次のものほど厚く、よく突出する。コリン上では4次・5次隔壁が形成される部分とされない部分がある。そのため、厚さが1〜1.5mmほどの1〜3次隔壁と0.5mm未満の4次・5次隔壁の配列が規則正しく見えにくい。肋は群体周縁〜裏面にかけて見られるが、次数の違いは隔壁に比べて不明瞭。低次隔壁の上縁には鈍端で太さの揃った鋸歯がよく発達するが、コリン頂部付近では、それらの間隔や長さや向きは不規則になることもある。軸柱は円形〜楕円形で、長径4〜8mm。大きな群体では、大小の軸柱が1.5〜2.5cmの間隔で、規則正しく交互に並んでいるように見える。

生息環境:礁斜面や岩礁斜面の水深5〜20mで見られる。

国内での分布:和歌山県串本以南。種子島では稀。

補足:本種はSymphyllia valenciennesi (本ガイド未掲載種)と混同されているため、国内での生息状況の再検討が必要である。

   

西平・Veron (1995)での出現記録:○

 

 

 


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