成長形:樹枝状、芝草状または洗瓶ブラシ状になる。水深の深いところでは第1分枝が水平方向に伸びて、洗瓶ブラシ卓状群体になることもある。
軟体部の色彩と特徴:灰色がかった緑色〜褐色で、群体によって色彩の濃さが異なる。昼間も触手を伸ばしていることが多い。
骨格の特徴:第3分枝が発達。群体周縁での第1分枝と第2分枝の直径はそれぞれ1〜1.2cmと7〜9mm。第2分枝の長さは不揃いで、その多くは5cm未満。第1分枝と第2分枝のなす角は大きく、60〜80°になる。第3分枝は第1・第2分枝の両方に見られ、第1分枝上での配置は不規則で、長さも不揃いだが、5mm〜1.2cmくらいのものが多い。第1・第2分枝と第3分枝のなす角はともに40〜90°。第2・第3分枝は緩やかに湾曲しているものが多い。中軸個体は多孔質で、1次隔壁は2/3Rまで発達。第2分枝での中軸個体の外径は2〜2.5mm、突出しないものから4mm近く突出するものまで様々。放射個体は外径2.5mm程度で、突出度合や向き、間隔は不揃い。第3分枝では放射個体の数が少なく、あまり突出しない。放射個体は管状で円形開口のものが多いが、枝の先端近くでは鼻形で卵形の開口部をもつものもある。1次隔壁は長さ1/2R前後。共骨は網目状で緻密、表面には単一尖端棘が発達する。
生息環境:開放的な礁斜面や岩礁斜面の水深10m以深で見られる。深場では大群落を形成することが多い。
国内での分布:種子島以南。種子島では極めて稀。
* 種子島初記録種
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