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海洋大気における鉄と有機物の大気不均一反応:エアロゾル中の鉄の海水への溶解挙動の解明を目指して(平成 30年度)
Heterogeneous reactions of iron with organic carbon in sea spray aerosol: Better understanding of factor controlling atmospheric iron

予算区分
KZ その他公募
研究課題コード
1818KZ003
開始/終了年度
2018~2018年
キーワード(日本語)
鉄,有機物,海塩粒子,不均一反応,X線吸収微細構造法
キーワード(英語)
Iron, Organic carbon, Sea spray aerosol, Heterogeneous reaction, X-ray absorption fine structure

研究概要

海洋表層における鉄の供給は生物一次生産を促進し、二酸化炭素の海洋への吸収などを通して全球的な気候に影響を与える。特にエアロゾル中の鉄の沈着は表層海水中の溶存鉄の重要な供給源だと考えられているが、鉄の溶解率の制御要因に関しては依然として不明瞭である。本研究では海塩粒子と鉄含有粒子が外部混合された際に、鉄と海塩粒子中の有機物が反応し錯体を形成することにより鉄の溶解率が上昇すると考えた。本研究では粒径を7分画したエアロゾル中の鉄化学種の解析をX線吸収微細構造法により同定して、海洋エアロゾル中に鉄の有機錯体と溶解率の関係を明らかにする。また、溶液平衡化学モデルを用いて、どのような条件下で鉄の有機錯体が形成するかも明らかにする。

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:

全体計画

初年度の前半は海洋エアロゾル中の鉄の化学種同定を中心に行い、鉄の有機錯体の有無の空間分布と粒径依存性を明らかにする。初年度の後半では溶液平衡化学モデルを用いて、鉄の有機錯体が形成する系を理論的な観点から計算を行い、どのような条件が揃えば大気環境中で鉄の有機錯体が存在しうるかを明確化する。最終的には鉄の有機錯体の存在量と実際の溶解率との関係性を明らかにする。

今年度の研究概要

単年度研究であるため全体の研究計画と同様。

外部との連携

該当項目はありません。

備考

特になし

課題代表者

坂田 昂平