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生態系機能の持続可能性:外来生物に起因する土壌環境の劣化に伴う生態系の変化(平成 29年度)
Sustainability of ecosystem function

予算区分
CD 文科-科研費
研究課題コード
1618CD007
開始/終了年度
2016~2018年
キーワード(日本語)
物質循環,生態系モデル,海洋島,novel ecosystem,生態系機能
キーワード(英語)
material cycle, Ecosystem model, oceanic island, novel ecosystem, ecosystem function

研究概要

生態系は、様々な攪乱に起因する土壌環境の劣化により大きく変化する。攪乱後に成立した新たな生態系は、種構成や機能の点で攪乱前の生態系と異なることが多い。攪乱前とは異なるが持続可能な生態系は、「Novel ecosystem」と呼ばれる。この概念は生態系の管理において近年注目されつつある。本研究では、生物群集の種構成と生態系の機能に着目して、外来生物による土壌環境の劣化に伴う生態系の変化を明らかにする。生態系のモデルとして、外来生物(野生化したヤギ)の攪乱によって土壌環境が劣化した小笠原諸島を研究対象とする。ヤギ駆除後の生態系の変化を、実測データおよび数理モデルに基づくシミュレーションにより解析する。その結果に基づいて、攪乱後に成立しうる生態系を様々なシナリオのもとで予測し、生態系機能の持続可能性を重視した生態系の管理手法を提案する

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:応用科学研究

全体計画

過去6 年間の研究により、外来生物(ヤギ)の攪乱に起因する土壌環境の劣化に伴う生態系の変化プロセスを把握している小笠原諸島において、ヤギ駆除後の生態系の変化を生物の種構成と生態系の機能および土壌環境の変化に着目して2 つのアプローチにより研究を行なう。
1)攪乱を受けていない生態系、攪乱を受けてヤギが駆除された後、回復の程度が異なる生態系を対象に、環境の空間的不均質性を考慮して、土壌特性、植物と海鳥の分布、群集構造、種構成を調査する。測定した各要因間の関係を統計解析する。
2)Historical, Hybrid, Novel な状態の生態系における物質循環を記述する数理モデルを構築する。
 以上から、ヤギによる土壌攪乱とその駆除後の生態系の変化をさまざまなシナリオのもとで予測し、生態系機能の持続可能性に着目した保全管理手法を提案する。

今年度の研究概要

人為的な環境改変圧力がかかり始める前の、historicalな状態の島の生態系を再現する数理モデル(生態系の物質循環を精密に扱いつつ、生態系内での生物進化、系外からの生物の移入のプロセスを導入する)を完成させ、改変圧を無くしたときに生態系が元の状態に戻る場合、戻らない場合の条件の違いを探索する。

外部との連携

課題代表者:可知 直毅(首都大学東京)、研究分担者:平舘 俊太郎(農業環境技術研究所)、川上 和人(森林総合研究所)、大澤 剛士(農業環境技術研究所)

課題代表者

吉田 勝彦

  • 生物・生態系環境研究センター
    生物多様性保全計画研究室
  • 主任研究員
  • 博士 (理学)
  • 生物学,地学
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