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次世代質量分析技術開発による海洋表層溶存有機ガスのグローバル観測と動態解析(平成 28年度)
Global observations of volatile organic compounds dissolved in surface seawater with a novel mass spectrometry

予算区分
CD 文科-科研費
研究課題コード
1518CD008
開始/終了年度
2015~2018年
キーワード(日本語)
揮発性有機化合物
キーワード(英語)
volatile organic compounds

研究概要

揮発性有機化合物(VOC)は大気中における光化学反応の「燃料」となる重要な成分であるが、海洋は放出源または吸収源として、それらVOCの全球的収支に大きな役割を果たすと考えられている。最近では硫化ジメチル以外のVOCも海水中濃度や大気海洋間フラックスの観測が行われるようになってきた。しかし、技術的困難さゆえに観測例が非常に少なくスナップショット的で、VOCの収支における海洋の役割は大きな不確実性を伴っている。本研究では、海洋表層に溶存するVOCの「次世代」観測技術として、極微量濃度を計測できる高い感度を維持しつつ、定期貨物船などの海洋観測プラットフォームに搭載しうるほど小型な質量分析技術の開発を行う。これにより、様々な海域における溶存VOCの系統的観測を可能にし、VOCの収支に及ぼす海洋の役割およびその生物化学プロセスに関する理解を革新的に深めることを目的とする。

研究の性格

  • 主たるもの:技術開発・評価
  • 従たるもの:

全体計画

高感度・高時間分解能を維持しつつ小型化・省電力化し、定期貨物船やブイなどの海洋観測プラットフォームに搭載可能で、海洋表層に溶存するVOCのモニタリング技術(Mini-EI-PTRMS)の開発を行うことを技術的な達成目標とする。目標性能は、1分の時間分解能で少なくとも10種類以上の溶存VOCを0.05 nmol/L程度の検出下限で検出することである。この技術開発により (1) 太平洋の南北両半球における大気中・海水中VOCの季節変化を観測し、(2) 海洋がVOCを放出しているか吸収しているかといった、大気海洋間フラックスに関して系統的な観測的知見を得て年間収支を算出するとともに、(3) VOC濃度と生物生産性や光学特性との相関関係から、VOCの生成・消失に寄与する生物化学プロセスを明らかにしてより良いパラメタリゼーションに活かす。

今年度の研究概要

高感度・小型質量分析計の製作および、気液平衡抽出系インレット、動的標準・較正装置の製作に取り組む。

課題代表者

谷本 浩志

  • 地球環境研究センター
    地球大気化学研究室
  • 室長
  • 博士(理学)
  • 化学,物理学,地学
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