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化学物質の環境排出の新たな推定手法の開発(平成 27年度)
Study on emission estimation of chemicals to the environment

予算区分
AQ センター調査研究
研究課題コード
1115AQ021
開始/終了年度
2011~2015年
キーワード(日本語)
化学物質,排出推定
キーワード(英語)
chemicals, emission estimation

研究概要

環境基準等の設定など政策に対応するリスク評価においては、評価のための確実な情報と諸手法が求められる。近年の化学物質のリスク評価の進展に伴って、有害性や曝露に関する情報の系統的な整備や情報基盤の必要性が増している。特に近年は化学物質の製造から最終廃棄に至る全過程からの排出と曝露・リスクの管理の必要性がたとえば欧州REACHや改正化審法などの枠組みにおいて重視されており、製品の使用過程など新たな排出・曝露経路や排出・曝露の時間変動など、新たな評価課題を実行可能とする諸手法の整備が急務である。本課題では、これまで開発を進めてきたMuSEMを基礎とする排出推定ツールをもとに、製造過程に加えて使用過程からの排出と曝露、排出と曝露の時間変動などに関する近年の諸知見を反映させるシステム開発を行い、化審法リスク評価やOECDなどでの国際協力など政策実施において応用可能な基盤とすることを目指す。

研究の性格

  • 主たるもの:技術開発・評価
  • 従たるもの:行政支援調査・研究

全体計画

MuSEMを基礎とする排出推定ツールを出発点として以下の検討を行う。
(1)改正化審法実施や欧州REACHなど、近年集積されている排出係数やカテゴリー細分化などの知見を既存の排出推定ツールに反映させ、より精度また網羅性の高い排出推定を可能とすること。
(2)製品寿命を考慮した製品からの排出・曝露推定では時間変動の考慮が必須であるため、時間変動を明示的に考慮する排出推定手法を既存のツール機能を拡張・一般化して可能とする。
 まず上記二つの課題に対応するデータ収集とシステム開発を進めるとともに、関連するプロジェクト研究で実施する難燃剤等のライフサイクル曝露研究の成果などを早期に応用することも検討する。

今年度の研究概要

昨年度までの成果を踏まえ、化審法における排出係数の設定に基づく排出シナリオの検討を行う。

課題代表者

鈴木 規之

  • 企画部
  • フェロー
  • 博士(工学)
  • 工学,化学,土木工学
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担当者