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陸域モニタリング(平成 27年度)
Terrestrial Monitoring

予算区分
AQ センター調査研究
研究課題コード
1115AQ003
開始/終了年度
2011~2015年
キーワード(日本語)
陸域生態系,炭素収支,渦相関法
キーワード(英語)
terrestrial ecosystem, carbon budget, eddy covariance method

研究概要

地球環境システムの現状把握とその変動要因の解明、およびそれに基づく地球環境変動の予測に資するデータを整備するため、次のモニタリングを推進する。
 (1)森林をはじめとする陸域生態系において、温室効果ガス等の収支と、その変動を制御する生態系プロセスのモニタリングを行う。(2)地球温暖化の影響を早期に受けることが予想される高山帯植生において、気候変動は植物の生育範囲や生理活性に与える影響のモニタリングを行う。また、これらの観測に関する国内外ネットワークの中核的拠点として、観測手法の標準化、データの収集と流通促進を主導的に行う。

研究の性格

  • 主たるもの:モニタリング・研究基盤整備
  • 従たるもの:

全体計画

(陸域生態系炭素収支モニタリング)
国内のカラマツ林観測サイト(富士北麓フラックス観測サイト、天塩CC-LaGサイト、苫小牧フラックスリサーチサイト)において、二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスのフラックスを観測する。同時に森林を構成する要素別の炭素収支、および炭素収支を制御する生態系のプロセスを直接的にまたは分光反射特性に基づく間接的手法で観測する。各観測サイトでは、フラックス観測ネットワーク(JapanFlux,AsiaFlux)および長期生態学研究ネットワーク(JaLTER,ILTER)の中核的拠点として、観測手法の標準化とデータ流通促進に取り組み、特にアジアにおける観測ネットワークの強化に貢献する。
(高山帯植生における温暖化影響モニタリング)
地球温暖化の影響を早期に受けることが予想される高山帯植生において、気候変動は植物の生育範囲や生理活性に与える長期的な影響を、山岳地域に設置した自動撮影型カメラの画像や航空写真に基づいて観測する。また高山帯植生への温暖化影響に関する国内観測ネットワークの構築に着手し、観測手法の標準化およびデータ収集と公開を推進する。

今年度の研究概要

富士北麓サイトにおいては、個葉レベル、林分レベルの地上観測、衛星観測といった異なる空間スケール、異なる手法に基づいた炭素収支定量評価のためのモニタリングデータを総合的に整備するとともに、観測の高度化により、各種研究ネットワークの乗り入れる中核的観測基盤としての機能の強化を図る。天塩サイトについては、カラマツの育成課程を通した炭素・窒素の生態系内の循環過程の調査を継続し、群落構造の遷移と炭素収支の関連性を調べる。
 国内の複数の高山帯植生において、気象の年々変動と長期的気候変化が植物の生育範囲や生理活性に与える影響を詳細に観測するための機器設置とデータ解析手法の確立を継続する。

外部との連携

北海道大学北方生物圏フィールド科学センター、信州大学農学部、静岡大学農学部、名古屋大学、北海道環境科学研究センター、北海道電力総合研究所、宇宙航空研究開発機構、高層気象台

課題代表者

三枝 信子

  • 地球システム領域
  • 領域長
  • 博士(理学)
  • 理学 ,地学,生物学
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担当者