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キメラ作出技術を用いた鳥類近交退化現象の新規解析系の開発(平成 26年度)
New analysis of the avian inbreeding depression phenomenon using a technique of chimera production

予算区分
CD 文科-科研費
研究課題コード
1416CD020
開始/終了年度
2014~2016年
キーワード(日本語)
近交退化,キメラ,ウズラ
キーワード(英語)
inbreeding depression, chimera, quail

研究概要

本研究では、近交退化現象が顕著に現れるニホンウズラをモデル動物として用いて、近交種‐雑種間キメラの作出などの発生工学技術を導入することにより、近親交配に起因する障害を解析するための新たな実験系を提唱することを目的としている。同一個体内に近交種細胞と雑種細胞を実験的に共存・競合させ、胚の形態形成や発生速度に及ぼす影響を解明することが目標である。近交退化現象の原因追究は、遺伝学や育種学上の普遍的課題でありながら、その発現機構は現在でもほとんど解明されていない。本研究の結果、近交退化現象を緩和・回避するための糸口が見つかれば、優良形質をもつ家畜の維持、鳥類近交系の樹立、さらには絶滅危惧種の繁殖技術としての応用が期待される。本研究は、鳥類で著明に発現する近交退化現象の本質的理解に挑戦するものである。

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:

全体計画

鳥類で著明に発現する近交退化現象を解析するとともに、鳥類発生工学技術を用いて、ニホンウズラの近交種‐雑種間の胚盤葉キメラを作出し、近交種胚における死亡、奇形、発生速度、細胞分裂、細胞分化、成長率ならびに孵化率等に及ぼす近交退化現象を緩和あるいは回避できるか否かを調べる。近交種‐雑種間キメラの作出という新たな手法を導入することで、同一個体内で近交種細胞と雑種細胞を実験的に共存・競合させ、近交種細胞における発生・分化に関連した因子などの生産代謝活性の低下を雑種細胞によって補完することができるかという仮説の検証に取り組む。

今年度の研究概要

国立環境研究所(NIES)で、30年以上閉鎖集団として維持され、長期間の近親交配によって多くの有害遺伝子が除去されていると考えられるニホンウズラ系統(NIES-L系)に、実験的に強度の近親交配(兄妹交配)を行うことで、顕在化してくる近交退化現象の観察を行う。特に、胚発生期の異常に焦点をあて、近交化による孵化率低下の原因についての検証を行う。

関連する研究課題
  • 0 : 生物・生態系環境研究分野における研究課題

課題代表者

川嶋 貴治

  • 生物・生態系環境研究センター
    環境ゲノム科学研究推進室
  • 主任研究員
  • 博士(理学)
  • 生物工学,生物学,畜産学
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