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PM2.5の短期的/長期的環境基準超過をもたらす汚染機構の解明(平成 26年度)
Investigation of PM2.5 pollution mechanisms causing the exceedance of the long-term and short-term air quality standard

予算区分
AH 地環研
研究課題コード
1315AH002
開始/終了年度
2013~2015年
キーワード(日本語)
微小粒子状物質,環境基準
キーワード(英語)
PM2.5, air quality standard

研究概要

PM2.5の大気環境基準は,質量濃度の連続測定結果に基づく短期的な評価基準と長期的な評価基準からなる。現在各自治体で実施されている成分分析は,汚染機構の解明や発生源寄与率推定に資することを目的としているが,4季,各2週間という観測期間の結果を用いて長期的な汚染状況を評価することの妥当性は検討されていない。また,この観測体制では年間に起こる高濃度事例を捉える確率が低く,短期的な高濃度汚染を解明するには24時間採取という時間分解能は十分でない可能性もある。従って,PM2.5の環境基準の達成に資する知見を得るためには,短期的な高濃度汚染事例および長期的・平均的な汚染状況に対応した成分分析を含む観測が必須である。加えて,汚染機構や発生源寄与を評価するためには,レセプターモデルや化学輸送モデルなどの手法による解析が必要であり,これらを総合することでPM2.5環境基準超過の要因を詳細に検討することができると考えられる。PM2.5汚染要因の検討は,類似の汚染機構を持つ光化学オキシダント対策においても活用できると期待される。
 本研究では,国立環境研究所と複数の自治体機関の協働により,(1)高濃度汚染時のPM2.5観測とデータベース化,(2)レセプターモデルによる発生源種別寄与評価,(3)化学輸送モデルによる地域別寄与評価,(4)季別測定データと長期平均値の関係解析,(5)PM2.5に関する他の測定項目や手法による汚染機構解明研究を行い,PM2.5の短期および長期評価基準対策に資する知見を得ることを目的とする。

研究の性格

  • 主たるもの:応用科学研究
  • 従たるもの:行政支援調査・研究

全体計画

(平成25年度)研究体制を整備し研究実行計画を作成する。地環研は高濃度汚染時観測の準備,モデル実行環境の整備,常時監視データの収集とデータベース化を行う。国環研は大気汚染予測システムの改良や発生源データの整備のほか,研究実施のためのデータベースの整備,モデル解析の指導,各種集計解析プログラムの作成・整備,情報交流・共有ツールの提供を行う。
(平成26年度)高濃度汚染時の観測を実施する。地環研は大気汚染予測システムの予測等を元に,高濃度汚染の発生時に即応的に観測を実施,または成分分析に対応した常時監視測定機のテープろ紙を回収・保管し,分析する。同時に,モデルや衛星データ等を用いて高濃度要因を推定し,データベース化する。一方,4季/各2週間の観測結果から年平均的な汚染要因を解析することの妥当性を,時間値データの統計解析等の手法を用いて検討したうえで,環境省が公表する各自治体の成分分析結果等に対し,最新の発生源プロファイルを用いたレセプターモデルによる発生源種別寄与解析を行う。また,化学輸送モデルによって発生源地域別寄与解析を実施する。国環研は東アジアを含む広域計算を実施するとともにモデルの指導を行い,日本国内の計算は地環研が実施する。
(平成27年度)前年度の活動を継続しながら,高濃度汚染時と年平均的汚染状況に対してそれぞれ発生源寄与解析を実施する。PM2.5汚染と関係する大気汚染物質の汚染状況把握のための解析などまとめ,各自治体における短期的,長期的評価基準対策の検討資料となるような取りまとめを実施する。

今年度の研究概要

平成26年度は、高濃度汚染時の観測を実施する。地環研は大気汚染予測システムの予測等を元に,高濃度汚染の発生時に即応的に観測を実施,または成分分析に対応した常時監視測定機のテープろ紙を回収・保管し,分析する。同時に,モデルや衛星データ等を用いて高濃度要因を推定し,データベース化する。一方,4季/各2週間の観測結果から年平均的な汚染要因を解析することの妥当性を,時間値データの統計解析等の手法を用いて検討したうえで,環境省が公表する各自治体の成分分析結果等に対し,最新の発生源プロファイルを用いたレセプターモデルによる発生源種別寄与解析を行う。また,化学輸送モデルによって発生源地域別寄与解析を実施する。国環研は東アジアを含む広域計算を実施するとともにモデルの指導を行い,日本国内の計算は地環研が実施する。

外部との連携

(地環研代表)大阪市立環境科学研究所

(参加57地方研究機関):地方独立行政法人北海道立総合研究機構 環境・地質研究本部 環境科学研究センター、岩手県環境保健研究センター、宮城県保健環境センター、秋田県健康環境センター、山形県環境科学研究センター、新潟県保健環境科学研究所、富山県環境科学センター、石川県保健環境センター、福井県衛生環境研究センター、札幌市衛生研究所、仙台市衛生研究所、茨城県霞ケ浦環境科学センター、栃木県保健環境センター、群馬県衛生環境研究所、埼玉県環境科学国際センター、千葉県環境研究センター、公益財団法人東京都環境公社東京都環境科学研究所、神奈川県環境科学センター、山梨県衛生環境研究所、長野県環境保全研究所、静岡県環境衛生科学研究所、川崎市環境総合研究所、さいたま市健康科学研究センター、横浜市環境科学研究所、岐阜県保健環境研究所、愛知県環境調査センター、三重県保健環境研究所、滋賀県琵琶湖環境科学研究センター、京都府保健環境研究所、地方独立行政法人大阪府立環境農林水産総合研究所、(財)ひょうご環境創造協会兵庫県環境研究センター、奈良県景観・環境総合センター、和歌山県環境衛生研究センター、名古屋市環境科学調査センター、京都市衛生環境研究所、大阪市立環境科学研究所、神戸市環境保健研究所、鳥取県衛生環境研究所、島根県保健環境科学研究所、岡山県環境保健センター、広島県立総合技術研究所、山口県環境保健センター、徳島県立保健製薬環境センター、香川県環境保健研究センター、愛媛県立衛生環境研究所、高知県環境研究センター、福岡県保健環境研究所、佐賀県環境センター、長崎県環境保健研究センター、熊本県保健環境科学研究所、大分県衛生環境研究センター、宮崎県衛生環境研究所、鹿児島県環境保健センター、沖縄県衛生環境研究所、福岡市環境局環境監理部(保健環境研究所)、北九州市環境科学研究所、熊本市環境総合センター

共同研究者:若松伸司(愛媛大学)、山川和彦(国立環境研究所)、野口克行(奈良女子大)、早崎将光(筑波大学)、速水洋(電力中央研究所)、飯島明宏(高崎経済大)、日置正(京都府保健環境研究所)、大泉毅、武直子、岩本真二(日本環境衛生センター)、向井苑生、佐野到、中田真木子(近畿大学)

関連する研究課題
  • 0 : 地域環境研究分野における研究課題

課題代表者

菅田 誠治

  • 地域環境研究センター
    大気環境モデリング研究室
  • 室長
  • 博士 (理学)
  • 理学 ,地学
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担当者