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サンゴ礁生態系生物多様性の時空間的変動の定量評価と将来予測(平成 25年度)
Evaluation and projection of spatio-temporal dynamics of coral reef biodiversity

予算区分
BA 環境-推進費(委託費) S-9
研究課題コード
1115BA001
開始/終了年度
2011~2015年
キーワード(日本語)
サンゴ礁,生物多様性,評価,予測
キーワード(英語)
coral reef, biodiversity, evaluation, projection

研究概要

サンゴ礁は、高水温や陸域からの土砂流入による白化による劣化とともに、分布北限域では水温上昇にともなうサンゴの分布北上が示唆される、環境変動に対応して急激に変化しつつある生態系である。こうした劣化や変化の把握とその要因解明、それらに基づく将来予測、そして保全のための保護区の設定は喫緊の課題である。サンゴ被度データベース、サンゴ優占種のデータベース、海洋環境に関するデータベースを構築してきた。本研究では、これらのデータベースを活用するとともに、新たに種レベルでのデータベースを構築し、環境要因とサンゴ分布・種多様性とその時空間変化の関係を解析する。この関係性を用い、将来の変化予測を行うとともに、重要海域(EBSA)を抽出する。

研究の性格

  • 主たるもの:応用科学研究
  • 従たるもの:技術開発・評価

全体計画

平成23年度
日本全国のサンゴ分布域を対象として、2008年度のサンゴ分布図(環境省報告書)と、環境庁1990年調査に基づくサンゴ分布図をはじめとする各種分布図と、環境省モニタリングサイト1000事業の成果を含むサンゴ被度データベースや優占種のデータベースを整備し、全国規模でのサンゴ分布と被度変化パターンを明らかにする。重点海域においては、過去の衛星画像、空中写真、水中映像などのリモートセンシングデータを活用して2008年と1990年以外にも分布図を作成し、被度とその時空間変動を詳細に明らかにする。これらの結果を地理情報システムにまとめ、環境要因(海流による輸送、水温変化、波当たり、陸域からの負荷等)との関連を解析する準備を整える。
平成24年度
サンゴ種の出現と分布に関して、過去から現在にかけて、東北大学調査(1930年代)、海中公園報告書(1960~19070年代)をはじめとする既存の文献や標本情報を収集して、優占種のデータベースを拡張して種レベルでのデータベースを構築し、過去数十年のサンゴ種多様性の変化を明らかにする。1985年以前はサンゴ分類体系が異なっているため、Veron (1992など)の再構築した最新の分類体系を用いて過去に記載された種名を再整理する。過去の調査実績と、緯度勾配や陸域からの負荷等環境要因の違いを考慮して数点を選定し、再調査を行って最新の状況を明らかにする。サンゴの分類に関しては、環境省事業で活動している日本造礁サンゴ分類研究会の協力を得て、種同定に関するコンセンサスを得る。これらのデータを、各生態系共通のデータベースのプラットフォームである海洋生物地理データベースOBISとのその日本ノードBISMaLに格納し、統一した解析を行う準備を整える。
平成25年度
OBIS・BISMaLをプラットフォームとし、サンゴ種多様性の変化と、全国規模での過去数十年のサンゴ種変化を明らかにし、サブテーマ3と共同で、サンゴやアマモなどの分布範囲と環境要因との関連を解析し、サンゴの種多様性を規定する要因を明らかにし、全国規模のサンゴの種多様性の分布とその変化のマッピングを行う。結果は、重点海域での調査結果で検証する。評価班他の公募領域とともに共同で、IPCC気候変動シナリオ、人口予測、土地利用計画等の未来予測データに基づいた多様性変動予測を行う。
平成26年度
平成25年度までに日本で得られた知見に基づき、海外への展開を図る。環境省事業により東アジア域で作成したサンゴ分布図を活用し、サンゴ分布と物理環境に基づいた多様性のマッピングと予測を行う。検証海域を設け、予測結果を検証する。OBISへのデータ格納を行い、他サブテーマの結果とあわせた統一的なデータベース作成を行う。
平成27年度
サブテーマ1,2,3と共同で、OBIS・BISMaLをプラットフォームとし、サンゴ、藻場、アマモ場など浅海域生態系の統合解析をおこなう。海洋保護区候補の重要海域(EBSA)は、サンゴ礁だけでなく、他の浅海域の生態系も含めた区域として提示する。そのために、サンゴ、藻場、アマモ場に関して、リモートセンシングによる分布変化、被度変化、種変化の変動を総合的に明らかにし、安定している海域、変化は激しいが回復力のある海域、衰退している海域、海域間の連結性など、海域の特性を明らかにする。また、多様性を規定する物理要因に基づいて海域の類型化を行う。これらを地理情報システムにまとめ、レイヤーを重ねることにより、重要海域を抽出する。同時に、日本の海中公園など既存の海洋保護区の評価を行う。

今年度の研究概要

OBIS・BISMaLをプラットフォームとし、サンゴ種多様性の変化と、全国規模での過去数十年のサンゴ種変化を明らかにし、サブテーマ3と共同で、サンゴやアマモなどの分布範囲と環境要因との関連を解析し、サンゴの種多様性を規定する要因を明らかにし、全国規模のサンゴの種多様性の分布とその変化のマッピングを行う。結果は、重点海域での調査結果で検証する。評価班他の公募領域とともに共同で、IPCC気候変動シナリオ、人口予測、土地利用計画等の未来予測データに基づいた多様性変動予測を行う。

外部との連携

全体代表者:矢原徹一(九州大)、テーマ代表者:白山義久(JAMSTEC)、共同研究機関:JAMSTEC、北大、東大海洋研、水産総合研究センター

関連する研究課題

課題代表者

山野 博哉

  • 生物・生態系環境研究センター
  • センター長
  • 博士(理学)
  • 地理学,地学,理学
portrait

担当者

  • 河地 正伸生物・生態系環境研究センター
  • 杉原 薫