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海洋からの硫化ジメチルおよび関連有機化合物のフラックス実計測とガス交換係数の評価(平成 23年度)
Measuring DMS and VOC flux at the ocean-atmosphere interface and evaluation of gas transfer coefficient

予算区分
BA 環境-地球推進 RFa-1102
研究課題コード
1112BA001
開始/終了年度
2011~2012年
キーワード(日本語)
硫化ジメチル,揮発性有機化合物,生物地球化学,ガス交換係数
キーワード(英語)
dimethyl sulfide, volatile organic compounds, biogeochemistry, gas transfer coefficient

研究概要

海洋生態系から大気への硫化ジメチル(DMS)の供給は、地球の気候システムに大きく影響する要因の一つとして重要であるが、モデル中での取り扱いには大気−海洋間のガス交換係数に大きな不確実性があった。本研究では、陽子移動反応−質量分析計と係留ブイシステムを組み合わせることにより、DMSおよび関連する揮発性有機化合物について海洋表層から大気へのフラックスとガス交換係数を実計測するとともに、酸素同位体比の計測により酸素分子のガス交換係数を導出し、従来法によるガス交換係数を検証・評価することを目指す。

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:

全体計画

本研究では、これまで開発・運用してきた陽子移動反応−質量分析計(PTR-MS)装置を係留ブイシステムと組み合わせて、プロファイル法によるDMS等のフラックスの実計測を行う。併せて、同じ係留ブイシステムでCO2のフラックス計測を行い、海水濃度の計測からDMS等とCO2についてガス交換係数を導出する。また、酸素同位体比異常法によりO2のガス交換係数を計測する。このようにして求められた多成分のガス交換係数について、その風速依存性や成分による類似点・相違点を評価するとともに海域や昼夜による差が見られるかどうかを解析する。また、これまで他の手法・他の研究者らによって報告されたガス交換係数との比較を行い、大気−海洋間におけるガス交換係数を総合的に検証・評価する。

今年度の研究概要

学術調査船「白鳳丸」などの研究航海において、PTR-MSを用いて海面直上大気中のDMS等VOCについて濃度勾配の検出を試み、顕著な濃度勾配が見られる成分を同定するとともにフラックスを算出し、ガス交換係数を導出する。

外部との連携

岡山大学、北海道大学

備考

AQセンター調査研究

課題代表者

谷本 浩志

  • 地球システム領域
  • 副領域長
  • 博士(理学)
  • 化学,物理学,地学
portrait

担当者

  • 大森 裕子
  • portrait
    猪俣 敏地球システム領域