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除草剤耐性遺伝子の流動に関する調査・研究(平成 22年度)
Investigation on dispersion of herbicide-resistance genes

予算区分
BY 環境-委託請負
研究課題コード
1010BY002
開始/終了年度
2010~2010年
キーワード(日本語)
アブラナ科,セイヨウナタネ,遺伝子組み換え生物,遺伝子流動
キーワード(英語)
Brassica, B.napus, GMO, gene flow

研究概要

遺伝子組換え生物の利用が行われている一方、遺伝子組換え生物が環境に与える悪影響についての懸念も高まっており、遺伝子組換え生物の利用にあたっては、適切なリスク評価及びリスク管理がなされることが求められている。
このため、生物多様性条約カルタヘナ議定書に基づく国内法においては、「遺伝子組換え生物の使用等により生ずる生物多様性影響に関する科学的知見の充実を図る」ことが位置づけられており、使用されている遺伝子組換え生物の環境中での生育状況の実態及び生物多様性影響が生ずるおそれについて、データの収集を継続的に行っていくことが必要とされている。
本業務では、現在国内で使用(主に加工用に輸入)されている遺伝子組換えナタネ、遺伝子組換えダイズ及びその近縁野生種等を対象として、生物多様性影響につながる現象が生じていないかどうかを監視するため、別途実施される「平成22年度自然環境下におけるナタネ類等の生育状況調査及び遺伝子分析のための種子のサンプリング業務」(以下、「生育状況調査等」という。)で得られた試料の分析を行い、自然環境中における導入遺伝子の拡散状況を調査する。

研究の性格

  • 主たるもの:行政支援調査・研究
  • 従たるもの:技術開発・評価

全体計画

(1)ナタネ類(Brassica napus、B. rapa)、カラシナ(B. juncea)及びそれらの雑種における除草剤耐性遺伝子の流動に関する分析
(2)除草剤耐性遺伝子組換えダイズとツルマメの戻し交配雑種の性質に関する研究

今年度の研究概要

(1)
我が国の自然環境中に除草剤耐性の遺伝子組換えB.napusがどの程度生育しているか、また我が国に自生しているBrassica属のものに遺伝子組換えB.napusの除草剤耐性遺伝子が移行しているかどうかを明らかにするため、生育状況調査等で得られたデータ及び試料を用いて、以下の手順により実験を行う。
○サンプリング業務で外見から種の同定が不明確とされた試料について、フローサイトメトリー等を用いて、可能な限り種の同定を行う。
○サンプリングしたナタネ類の種子等からタンパク質を抽出し、免疫化学的手法を用いて除草剤耐性タンパク質の検出を行う。
○除草剤耐性タンパク質が検出された植物体のうち種子が得られたものについては、それを播種し、一定程度生長した後に除草剤を散布し、除草剤耐性の有無を調べる。なお、除草剤にはグリホサートとグルホシネートを用いる。
○ 除草剤グリホサートまたはグルホシネートに対する耐性が確認されたサンプルについて、DNAを抽出し、除草剤耐性遺伝子の塩基配列をもとに作成したプライマーを用いてPCRを行うとともに適宜PCR産物のDNA塩基配列を決定し、除草剤耐性遺伝子の検出を行う。

(2)
除草剤耐性遺伝子組換えダイズとツルマメの戻し交配雑種の性質に関する研究
ツルマメと遺伝子組換えダイズ(cp4 epsps, Glycine max (L.) Merr.)(40-3-2, OECD UI:MON-04032-6)との雑種をツルマメに対して2回戻し交配(backcross)した雑種第2代(昨年度業務にて得られたもの。以下「BC2F2系統」という。)及び親系統の遺伝子組換えダイズとツルマメを閉鎖系温室内で育成し、形態、草丈、開花期、種子生産能等を調べ、BC2F2系統の適応度に関する情報を得るとともに、組換え遺伝子の影響の有無を明らかにする。また、BC2F2系統における組換え遺伝子の分離比を調べて、戻し交配系統においてもメンデル式に遺伝するかどうかを明らかにする。

関連する研究課題
  • 0 : その他の研究活動

課題代表者

佐治 光

  • 生物・生態系環境研究センター
    佐治上級主席研究員室
  • 上級主席研究員
  • 博士 (農学)
  • 生物学,農学
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担当者

  • portrait
    青野 光子生物・生態系環境研究センター
  • 久保 明弘