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渡り鳥によるウエストナイル熱及び血液原虫の感染ルート解明とリスク評価に関する研究(平成 20年度)
Study for the infective route and risk assessment of West Nile fever and haematozoa thorough the migrationg birds.

予算区分
BA 環境-地球推進 F-062
研究課題コード
0608BA472
開始/終了年度
2006~2008年
キーワード(日本語)
渡り鳥,感染症,血液原虫,西ナイル熱,鳥インフルエンザ
キーワード(英語)
MIGRATING BIRDS, INFECTIVE DISEASE, HAEMATOZOA, WEST NILE FEVER, BIRD FLU

研究概要

 ガン・カモ類は鳥インフルエンザの感染ルートとして注目を浴びている。しかし、我が国への侵入が懸念され、鳥類種の大量死の原因となるウエストナイル熱や鳥類血液原虫の感染ルート解明のためには、むしろガン・カモ類以外の渡り鳥(シギ・チドリ類等)の疫学的調査を行うことが、その渡りの中継地域に棲息する鳥類を始めとした生物多様性を保全するために緊急の課題である。更に、国内で最初に感染する可能性が高い鳥類種でのリスク評価のために、モデル鳥類種(幾つかの絶滅危惧鳥類)での感染調査を行うことが緊急の課題である。そのために、我が国への侵入が懸念され、鳥類種の大量死の原因となるウエストナイル熱や鳥類血液原虫症の感染ルートとなり得るガン・カモ類以外の渡り鳥(シギ・チドリ類等)の疫学的調査と吸血昆虫の病原体モニタリングを並行して行い、あわせてモデル種を対象として国内鳥類でのリスク評価を行うことで、渡り鳥による新規感染症拡大による生態系と生物多様性に対する危険度を評価する手法を開発する。

研究の性格

  • 主たるもの:モニタリング・研究基盤整備
  • 従たるもの:技術開発・評価

全体計画

我が国を渡りの中継地としてシベリアから東南アジア、最終的にはオーストラリアやニュージーランドまで地球規模の渡りを季節的に行うシギ・チドリ類に焦点をあて、野生鳥類の大量死を引き起こすウエストナイル熱と血液原虫の感染状況を、渡りの往路と復路での差異も含めて明らかにする。また、未確立であるシギ・チドリ類を対象としたモニタリング手法を開発してモニタリングマニュアルを作成、標準化を行う。

今年度の研究概要

簡便法(ウエストナイル熱は口腔内と総排泄口のぬぐい液を診断キットにより、血液原虫は血液塗抹標本による)を用いて、北海道東部の風連湖および渡りの中継地とする個体群の一次スクリーニングを行ってウイルス感染の有無を確認すると共に、保有する血液原虫の属レベルでの分類・同定を行う。

関連する研究課題
  • 0 : その他の研究活動

課題代表者

桑名 貴

担当者

  • portrait
    大沼 学生物多様性領域
  • 今里 栄男
  • 長濱 麻美