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全国を対象とした淡水魚類生息地ポテンシャルの時空間解析と流域再生支援システム(平成 20年度)
Spatio-temporal analysis of habitat potential for freshwater fish and watershed restoration support system in Japan

予算区分
CD 文科-科研費
研究課題コード
0608CD930
開始/終了年度
2006~2008年
キーワード(日本語)
流域生態系,淡水魚類,生息地ポテンシャル
キーワード(英語)
WATERSHED ECOSYSTEM, FRESHWATER FISH, HABITAT POTENTIAL

研究概要

流域再生を考える上では,生態系を無視した工学的技術の適応,また局所的現象のみに焦点を当てた研究では,実質的効果を上げることは出来ない。一歩先を読み,流域の集合体である水系とそこに生息する魚類群全体を広く見渡し,生息地変化要因と生物生息実態との因果関係を正確に理解(モデル化)しつつ,その知見に基づき,流域本来の再生能力〔治癒力〕を復元する努力が必要である。
本研究では全国を対象とし,絶滅危惧種を含む国内生息淡水魚類の生息地ポテンシャルを定量化し,過去25年間の時空間変動を解析する。さらにその解析結果(生息地改善(劣化)要因)を根拠とする「流域再生支援シナリオ」を作成する。また最終的に一連の研究フローを統合し,効率的に運用可能なシステム化を試みる。本提案の具体的な目的は,日本全国の主要水系の淡水魚類相を対象とし,以下の点を実現することである。
1)データベース構築;ESRI GIS環境。
2)1)を用いた空間統計モデル作成(生息適地ポテンシャルの推定)。
3)推定モデルの全国デジタルマッピングと流域再生シナリオの構築。

研究の性格

  • 主たるもの:技術開発・評価
  • 従たるもの:モニタリング・研究基盤整備

全体計画

〔2006年度〕データベース構築(ESRI GIS環境)と使用パラメータの決定。解析に必須の基盤データをデジタル化し,空間解析モデルに入力可能なデータベース(.dbf)とする。年度末の段階で全国の全水質調査ポイントに対し,生息地環境情報を属性データとして空間結合を行う。
〔2007年度〕前年度成果を用いた生息地ポテンシャル推定モデルの作成。主にデータの高次加工・解析機器購入に経費を支出する。淡水魚データベースの中から対象種を選定し,種名調査・位置調査年,該当種の有無,調査年を入力パラメータ化する。
〔2008年度〕解析対象種の拡大と生息地ポテンシャル推定モデルの全国展開(全国マップ完成)。流域再生シナリオ(再生オプション)の作成。成果の発表・公開。

今年度の研究概要

本年度の研究実施計画は次の通りである。全国の全水質調査ポイントに対し,生息地環境情報を属性データとして空間結合する。
1)日本全国淡水魚類(水辺の国勢調査(魚介類),1990〜2002,絶滅危惧種を含む全淡水魚種の全調査ポイント。(対象は全捕獲淡水魚種)
2)ダムによる流域分断状況(国土数値情報のダムと集水域データをもとに分断ポリゴン情作成を作成し,分断  化流域の特定と分断後の経過年数を把握する。全国の小水域を対象。)
3)日本全国流域圏水質(公共用水域水質データ,1973〜2002,全分析項目,全調査ポイント。)
4)生息地環境情報(全国の1kmメッシュに対し:気象,標高,河川勾配,集水面積等を入力。)
一連の処理を環境省レッドデータに含まれるほぼ全ての淡水魚に対して適応し,生息地評価モデルを高度化する。この一連のシステムから得られた結果により,過去25年にわたる生息地ポテンシャル変化の数値化を目指す。

備考

当課題は中核P3(143),領域横断的な研究活動(299),にも関連

関連する研究課題
  • : 重点4ー中核3流域生態系における環境影響評価手法の開発

課題代表者

亀山 哲

  • 生物・生態系環境研究センター
    生態系機能評価研究室
  • 主任研究員
  • 農学博士
  • 生物学,情報学,農学
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