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インフォマティックス手法を活用した化学物質の影響評価と類型化手法の開発(平成 20年度)
Development of techniques for toxic ontology and the influence evaluation of chemicals using informatics

予算区分
AK リスクセンター AK
研究課題コード
0611AK518
開始/終了年度
2006~2010年
キーワード(日本語)
インフォマティクス,健康影響
キーワード(英語)
INFORMATICS, HEALTH EFFECTS ASSESSMENT

研究概要

化学物質の生体影響予測のため、ゲノム情報、化学物質の毒性情報、メカニズム分類、疾患情報等に基づき、バイオインフォマティックス等の手法を活用して、化学物質の生体影響に関する類型化を行う。それにより、毒性反応メカニズムの解明、化学物質の毒性予測、リスク評価への応用に結び付ける。また、化学物質をはじめとする環境因子への曝露が、ヒトを含む生物の健康事象に、どれぐらい、どのように影響しているかについての曝露予測モデルに関しては様々に研究がなされてきた。しかし、個体・臓器・細胞レベルにおける影響についての断片的なデータから、生命現象のネットワークに基づいて作用とその影響を予測しうるアルゴリズムを確立し、システム化する試みは、これからの課題となっている。このようなシステムを作ることは、少ない情報に基づくリスク評価手法を開発する上でも必須である。そのためには、現段階で入手可能な化学物質についてのさまざまな次元での影響情報をそれらの作用機構ごとに分類し、疾患影響との関連性を予測できる情報を整備する。

研究の性格

  • 主たるもの:技術開発・評価
  • 従たるもの:行政支援調査・研究

全体計画

大量データから特徴ある遺伝子発現情報や種々のエンドポイントの毒性情報を抽出するための手法を第一に開発する。開発する手法の検定のために、数種の化学物質について公開されているマイクロアレイの遺伝子発現情報を入手し、遺伝子発現情報から毒性情報、疾患情報の類型化を試みる。同時に影響の類型化のために、毒性の作用機構がどれぐらいの種類があり、どのようなカテゴリーに分類できるかといった調査も必要である。そのため、既存の毒性影響情報からテキストマイニングなどの手法により、作用機構の類型化を行う。類型化手法の骨格が整ったならば、代表的化学物質についての影響予測と健康影響の観点からのプライオリティーリストを作成する。

今年度の研究概要

さらに、開発した大量データから特徴ある遺伝子発現情報を抽出するためのシステム及び、毒性作用機構のカテゴリー分類のシステムを改良し、これらシステムに格納するデータの収集、整備を行う。また、事例報告として、行政的に優先順位の高い化学物質の毒性影響の類型化を行い、リスク評価のための新たな資料を提示する。

課題代表者

米元 純三

担当者

  • 曽根 秀子
  • 南齋 ひろ子