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可視光領域の実験室高分解能可分光による星間物質の解明(平成 20年度)
Interpretation of interstellar matter by optical high-resolution spectroscopy

予算区分
CD 文科-科研費
研究課題コード
0809CD004
開始/終了年度
2008~2009年
キーワード(日本語)
分子分光,天体化学,星間化学,高分解能分光
キーワード(英語)
molecular spectroscopy, astrochemistry, interstellar chemistry, high resolution spectroscopy

研究概要

宇宙空間の物質進化のミッシングリンクを解明するため、星間空間に存在する未知の分子からの吸収線Diffuse Interstellar Bands (DIBs)の分光学的な同定を目指す

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:モニタリング・研究基盤整備

全体計画

宇宙空間の物質進化のミッシングリンクを解明するため、星間空間に存在する未知の分子からの吸収線Diffuse Interstellar Bands (DIBs)の分光学的な同定を目指す。そのために、熱分解とペニングイオン化を組み合わせ、星間空間(特にDiffuse clouds)で生存できる分子だけを選択的に生成する。それらの発光スペクトルを高分解能モノクロメーターで測定する。生成した分子の可視光領域の電子遷移スペクトルを高分解能得るとともに分子構造を明らかにする。この装置を、DIBsの起源として私が予想している非直線炭素鎖分子のイオン種に対して用いる。あわせて、分子軌道計算のプログラムパッケージMOLPROを用いて、これら分子の最適化構造とそのエネルギーレベルを求める。得られた一連の情報から、Diffuse Interstellar Bandsの同定を行う。

今年度の研究概要

20年度は、分光装置の構築を行う。分光装置の設置と調整、それらを制御するシステムを計測用言語LabVIEWを用いて構築する。これらの作業によって、ノイズリダクションを含むスペクトルの所得が可能になる。
 実験と平行して、分子軌道計算を行うが、まずそのための計算機環境を構築する。そして、観測されたスペクトルを解析するために、分子軌道計算プログラムパッケージMOLPROを利用し、非直線炭素鎖分子の構造最適化、振動構造、π - π遷移の遷移エネルギーを計算する。(これをもとにして、21年度から得られるスペクトルは解析される。)
 分光装置のサンプルとして、アセチレン誘導体(アルコール、アルデヒド、カルボン酸)を用いる予定であるため、そこから得られる酸素を含む非直線炭素鎖分子を20年度の計算の対象とする。

関連する研究課題
  • 0 : 領域横断的な研究活動

課題代表者

荒木 光典