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化学物質の動態解明のための同位体計測技術に関する研究(平成 20年度)
Sensitive and precise measurement of isotope ratios for chemodynamics researches

予算区分
AG 特別研究
研究課題コード
0608AG466
開始/終了年度
2006~2008年
キーワード(日本語)
同位体,有害金属,鉛,放射性炭素,アルデヒド,室内じん,室内環境
キーワード(英語)
ISOTOPE, TOXIC METAL, LEAD, RADIOCARBON, ALDEHYDE, HOUSE DUST, INDOOR ENVIRONMENT

研究概要

安全で快適な生活環境を保持するためには、有害物質の主要な発生源を明らかにし、環境中への放出を抑制する必要がある。しかし、有害物質の中には、天然の発生源と人為的発生源が考えられたり、複数の発生源が想定されるものもある。本研究では、発生源により元素の同位体存在度のパターンが異なることを利用した化学物質の発生起源推定法の確立を目的として、元素の同位体存在度と有機化合物の放射性炭素同位体比の精密計測技術の開発、改良を行い、高精度な同位体分析システムを構築する。また、環境試料の鉛やアルデヒドの分析に同位体測定法を応用し、環境中のその動態を解析する。

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:技術開発・評価

全体計画

本研究は、三つのサブテーマから構成されている。サブテーマ「金属元素の同位体計測に関する研究」および「有機化合物の放射性炭素同位体計測に関する研究」では、同位体測定用質量分析装置(MC-ICPMS 、AMS等)、クリーンルーム等の設備に、化学物質別の同位体精密分析用の化合物分離、精製システムを導入し、環境試料中に含まれる有機、無機化学物質の同位体存在度の高精度かつ高感度な計測技術を確立する(18〜20年度)。サブテーマ「室内環境中の有害金属とアルデヒドの動態解明」では、この同位体計測技術を応用して、室内環境中の鉛やアセトアルデヒドなどの汚染物質の同位体分析を行う(19〜20年度)。

今年度の研究概要

環境、地質、生体試料の同位体分析の精密化、高度化に取り組む。特に、室内空気中のアルデヒド類の放射性炭素同位体比測定から、14C計測を応用した有機汚染物質の発生源推定法の有効性を検証する。また、同位体測定用誘導結合プラズマ質量分析装置を用いた鉛同位体比精密測定システムを確立し、環境試料中の鉛同位体比の変動を調べるとともに、鉛の起源を明らかにして行く方法について考察する。さらに、3年間の研究成果をまとめ、同位体計測の今後の利用について検討する。

備考

共同研究機関: 東京大学

関連する研究課題
  • 0 : 領域プロジェクト

課題代表者

瀬山 春彦

担当者

  • 田中 敦
  • 柴田 康行
  • 内田 昌男地球システム領域
  • 宇田川 弘勝
  • 久米 博