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陸域生態系CO2フラックスの分離評価を目的とした同位体・微量ガス観測手法の開発(平成 18年度)
Development of isotope/trace gases observation method for CO2 flux partitioning

予算区分
BA 環境-地球推進
研究課題コード
0607BA587
開始/終了年度
2006~2007年
キーワード(日本語)
CO2フラックス
キーワード(英語)
CO2 FLUX

研究概要

 現在の陸域生態系のCO2収支(フラックス)観測は、主に炭素吸収量の現状把握の高精度化に重点をおいて実施されている。しかしながら、気候変動による温度や降水量といった環境因子の変動のもたらす陸域生態系の炭素吸収量の変化を予測するためには、陸域生態系の正味のCO2フラックスを呼吸・光合成という二つの構成成分に分離した上で、それぞれの環境因子に対する応答特性の違いを評価する必要がある。一般的に用いられるCO2フラックスの呼吸・光合成分離評価手法にはその適用条件に関して多くの制約があり、解析の高度化の障害となっている。本研究では、この一般的なアプローチと異なる呼吸・光合成分離評価手法を導入することで、陸域生態系のCO2フラックスの環境因子に対する応答特性の解析を高度化し、気候変動に対する陸域生態系の炭素吸収量の将来的推移の推定精度の向上に貢献することを目指す。

研究の性格

  • 主たるもの:技術開発・評価
  • 従たるもの:基礎科学研究

全体計画

陸域生態系の炭素吸収量の将来的推移の予測精度向上を目的として、CO2の安定同位体や微量ガスといった化学トレーサーのフラックスを指標としてCO2のフラックス観測値を呼吸・光合成の二つの構成成分に分離評価する手法を開発する。今回の研究においては特にCO2の炭素安定同位体フラックスを用いた呼吸・光合成分離評価と硫化カルボニルのフラックスを指標とした光合成量の変動評価を主たる目標とする。CO2安定同位体比や硫化カルボニルなどの微量ガスのフラックスの定量については、測定機器の応答速度の不足によりCO2やH2Oのフラックス観測の標準的手法である渦相関法を適用することが出来ない。そこで、簡易渦集積法と呼ばれる手法を応用して上下それぞれの風向成分を分離してガラスフラスコに個別捕集し、高精度なラボ分析により決定した濃度差からフラックスを評価する実験手法を開発する。

今年度の研究概要

 簡易渦集積法を用いて大気をガラスフラスコに自動的に充填するためのサンプリング装置を開発テストする。
 実際の森林上で集積した物理要素とCO2濃度の変動データを使用したシミュレーション計算に基づき、フラックス推定値の誤差が最小となるようなサンプリングプロトコルのパラメータ最適化を行う。
 ガラスフラスコに採取した小容量 の大気試料の硫化カルボニル濃度を高精度に測定する分析システムを作成する。

関連する研究課題
  • 0 : 中核P1 温室効果ガスの長期的濃度変動メカニズムとその地域特性の解明

課題代表者

高橋 善幸

  • 地球環境研究センター
    陸域モニタリング推進室
  • 主任研究員
  • 理学博士
  • 化学,地学,生物学
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